どう見てもレザーのライダース⁈ eYe ジュンヤ ワタナベ マンのユニークなジャケット

  • 写真:加藤佳男
  • 編集&文:倉持佑次
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レザーのライダースに見えるが、実は転写プリントジャケット。¥99,000(税込)/eYe ジュンヤ ワタナベ マン(コム デ ギャルソン TEL:03-3486-7611)

コロナ禍の影響で買い物に出かける機会が減ってしまったが、新たな年度を迎えるいまこそ、旬のアイテムを手にする絶好の機会だ。そこで、2022年春夏シーズンの新作から人気ブランドの注目アイテムを紹介したい。ここでは、eYe ジュンヤ ワタナベ マンの転写プリントジャケットを掲載する。

今シーズンよりブランド名の表記を変更した「eYe ジュンヤ ワタナベ マン」は、デザイナーの渡辺淳弥が手がける、Wネームを軸としたジュンヤ マンのセカンドライン。ブランド名に冠する「eYe」には、渡辺の目から見て本当に着たいものという意味が込められている。

同ブランドは、蓄積されたテクニックや生産背景などを活用し、他社とのコラボレーションも積極的に行う。最新コレクションでは、原宿を見守り続けてきた老舗ヴィンテージショップ「ベルベルジン」との取り組みがユニークだ。

まずは上の写真をじっくりご覧いただきたい。なにか違和感を覚えるとしたら、あなたの目は相当に肥えているといえる。実はこれ、いい感じの風合いが出たレザーのライダースジャケット……ではなく、ベルベルジンが保有するヴィンテージのライダースを、コットン素材のジャケットに転写プリントで“再現”した服なのだ。

その緻密な加工たるや、写真はおろか、実物を目の前にしても気付くことができないほど。アームホールや襟周り、ジップ部分、ベルトに至るまで、服の全面にプリントが施され、オリジナルと同じ場所に同じ影やシワ感が再現されているのだから無理もない。

一つひとつのパーツにもプリントと本物とが混在し、二重のトロンプルイユへと誘う。たとえば、ベルトホールのいくつかは実際に穴が空いており、いくつかはプリントであるといったように。

しっかりとつくり込まれた仕上がりで、春先に重宝する一着。ヴィンテージの雰囲気を楽しみながら、軽やかにライダースを着こなしたいという人にお薦めだ。

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元となった古着は1950~60年代のヴィンテージライダース。エポレットに打ち込まれた星形スタッズのプリントを見て、ピンとくる古着通もいるのでは?
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袖口のジッパーをよく見ると、実際にスライダーが動く務歯(むし)の周りに、オリジナルの務歯がやや開いた状態でプリントされているのがわかるはず。
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ジュンヤ ワタナベ マン 2022年春夏コレクションのルック画像より。レザーのライダースがもつハードな雰囲気を、ソフトな着心地で楽しめるのが面白い。

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※この記事はPen 2022年5月号「いま欲しい95の服と小物」特集より再編集した記事です。