独創的なスタイルと新素材で魅了する、ウブロの人気定番モデル3選

  • 文:遠藤和呼
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ウブロのフラッグシップモデル「ビッグ・バン」の最新作。2018年に自社開発・製造したクロノグラフ・ムーブメント「ウニコ2」を搭載。フラットな自動巻きシステムを採用しており、2010年発表の「ウニコ」よりも1.25㎜薄くなった。ケース素材もブランド独自開発のキングゴールド。金に銅とプラチナを含有しており、退色しにくい。自動巻き、パワーリザーブ約72時間、18Kキングゴールドケース、ケース径44㎜、シースルーバック、10気圧防水。「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック」¥4,279,000(税込)

ウブロは老舗の多いスイス時計の中では若いブランドだが、圧倒的な勢いで人気とステイタスを高めてきた。ひと目で分かる独創的なスタイルに加えて、新たな素材を次々に開発。国内外のアーティストとのコラボモデルも数多く発表しており、時計好きの好奇心を常に刺激する革新的なブランドといえるだろう。

【HUBLOT】歴史と特徴

高級なゴールドケースにスポーティなラバーストラップという異色の組み合わせで1980年にデビュー。センセーションを巻き起こしたのがウブロだ。この斬新な発想を「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」として再構築。革新的な時計を次々に発表して、短期間にトップブランドにのぼりつめた。

その第一弾が2005年発表のビス留めの大型ベゼルと多層構造(マルチレイヤー)のケースを特長とする「ビッグ・バン」だ。独創性が高く評価され、世界各国でデザイン賞などが授与されたが、一般的には機械式時計らしい独特のスタイルと、ひと目でウブロと分かる存在感やボリュームが魅力といえそうだ。2006年にはダイヤルはもちろん、針もインデックスもすべて黒という「オールブラック」のモデルをリリース。これが爆発的なヒットとなって、知名度が世界的に定着した。2008年には創業期のオリジナルモデルを再解釈した「クラシック・フュージョン」を発表。2014年には3番目のコレクションとして、ブランド初のトノー型ケースを採用した「スピリット オブ ビッグ・バン」が登場した。

これらと並行して、精力的に新素材・新技法を開発。ゴールドとセラミックを融合した独自素材“マジックゴールド”や、デニムやレザーといった異種素材をダイヤルやケースにアレンジしており、巧みな素材使いがウブロの真骨頂といえるだろう。近年はセラミックやサファイヤクリスタルで鮮やかなレッドやブルー、イエローなどさまざまなカラーを実現。ムーブメント開発も積極的に進めており、2010年に自社製キャリバー「ウニコ」、2018年には薄型でロングパワーの「ウニコ2」などを発表している。

革新的な技術や素材開発に果敢に取り組み、時計好きの好奇心を常に刺激してやまないブランドだが、それによる個性的な存在感が心地良い感動と満足感をもたらすといえるだろう。

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人気モデル①「ビッグ・バン」
多層構造で素材感を楽しむフラッグシップモデル

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カーボンプリントのブラックダイアルと、トレッドパターンを施したブラックラバーストラップがスポーティ。自動巻き、パワーリザーブ約42時間、18K5Nゴールドケース、ケース径44㎜、ラバーストラップ、シースルーバック、10気圧防水。「ビッグ・バン ゴールド セラミック」¥3,542,000(税込)

「ビッグ・バン」は2005年に発表されたウブロを代表するフラッグシップモデル。多層構造のケースが際立った特長であり、これを活用して複数の素材を組み合わせたモデルが少なくない。写真の「ビッグ・バン ゴールド セラミック」は、18K5Nゴールドケースにブラックのセラミックベゼルを採用。ケース側面もブラックのグラスファイバー製であり、同色のラバーストラップと合わせてゴールドとスタイリッシュにコンビネーション。10気圧防水なので、汗や湿気を気にすることなく、タフに普段使いできる。圧倒的な存在感を備えながら、アグレッシブに楽しめる現代的な高級時計と言えるだろう。

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人気モデル②「クラシック・フュージョン」

原点回帰のエントリーモデル

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1980年発売のオリジナルモデルを継承する「クラシック・フュージョン」の日本限定モデル。ディープブルーのグラデーションダイアルが特長だ。ストラップはアリゲーターの内側にラバーを縫合。エレガントな雰囲気と耐久性を兼ね備えている。自動巻き、パワーリザーブ約42時間、チタンケース、ケース径42㎜、アリゲーター×ラバーストラップ、シースルーバック、5気圧防水。「クラシック・フュージョン チタニウム ディープブルー」¥902,000(税込)、日本限定。

「クラシック・フュージョン」はブランド創業時の初期モデルを再解釈したコレクション。プレーンなスタイルなので、ブランド名の由来である「舷窓」をアレンジしたケースフォルムが映える。オリジナルはベゼルのビスが12本だったが、これを6本に減少。その一方で、ダイアルには12個の立体的なバーインデックスを配置しており、秒針の末尾にブランドロゴを飾るなど、デザインを細部までブラッシュアップしている。写真のディープブルーは日本のみのリミテッドエディション。センターから外側に向かって濃くなっていくグラデーションが美しい。チタンケースなので軽量。ビジネスシーンでも悪目立ちしない高級感が魅力だ。

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人気モデル③「スピリット オブ ビッグ・バン」
トノー型ケースにハイビート・クロノグラフムーブメントを搭載

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ウブロでを代表するトノー型のコレクション。「ビッグ・バン ウニコ」と同様に、ラグのセンターにある台形のボタンを押すだけで簡単にベルトを着脱できる。オプションのストラップと交換するだけで、時計全体の雰囲気が一変する。自動巻き、パワーリザーブ約50時間、18Kマジックゴールドケース、ケース径42㎜(2時–8時方向)、10気圧防水。「スピリット オブ ビッグ・バン マジックゴールド」¥4,477,000(税込)、世界限定200本。

2014年にコレクションとして加わった「スピリット オブ ビッグ・バン」は、トノー(樽)型のフォルムが際立った特長。毎時3万6000振動のハイビート自動巻き「エル・プリメロ」の後継ムーブメント「HUB4700」を搭載しており、オープンダイアルからその精緻な動きを視認できる。機械式時計の心臓部である脱進調速機にシリコンを採用しているため、精度などの永続性が高い。ケース素材も多彩で、写真はウブロが独自開発した「マジックゴールド」のモデル。セラミックに24Kゴールドを圧縮融合しており、硬度はゴールドの2倍以上。傷がつきやすいというゴールドの弱点を克服した。「ビッグ・バン」や「クラシック・フュージョン」とともに、今後のコレクションの拡充が期待できそうだ。

問い合わせ先/LVMHウォッチ・ジュエリー・ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055

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