ICTインフラとスマートデバイスの世界的なリーディングカンパニーであるファーウェイ。その知られざる実力を検証していく連載の第4回は、ノートPCとタブレット、そして両機を連携することで生み出される新しい価値をテーマとして取り上げる。
アーティスト村松亮太郎の視点から、ファーウェイの各製品への印象や、これから求められるスマートデバイスのあり方について語ってもらった。
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スマートデバイスに必要なのは、ナチュラルな感覚

村松がクリエイトする最新企画「DANDELION PROJECT」は、世界各地に植樹(設置)したタンポポのアートオブジェ「DANDELION」に参加者が働きかけることにより、平和の象徴である花を咲かせ合うアートプロジェクトだ。リアルタイムでデジタルの花を届けると同時に、世界中からデジタルの花が届き、参加者同士がつながっていく。
昨今の世界は、人と人とが直接顔を合わせて行き交うことが困難な状況であるからこそ、我々はネットワークとデジタル技術の重要性を実感している。それと同時に人間をつなげる端末であるスマートデバイスには、身体性に寄り添った配慮がなされるべきだと村松は語る。

「僕はプログラミング出身ではなく、映画をはじめとして常に“なにを表現したいか”が出発点にあり、それをテクノロジーで実現するという順序ですべてのコンテンツを制作しています。スマートデバイスに関しては、人間が本来もっている自然な感覚で使えるか、いかにナチュラルな感覚に近づいていけるかが重要かと」
まずはノートPCのHUAWEI MateBook X Proを試す。スリムなベゼルで囲まれた液晶ディスプレイの表面にタッチすることでズームやファイル操作を思いのまま行える他、3本の指でスワイプすると簡単に画面をキャプチャーすることもできる。切り取る画面の選択範囲を指定するのも、画面そのものに直接タッチすることで可能に。

「画面を見て、ここをキャプチャーしたいと感じたらその部分にタッチする。それはナチュラルな感覚ですし、このようなインターフェイス設計は正常進化として起こるべきことだと思います。基本的なことですが、HUAWEI MateBook X Proは手を置いた時のキーボードとタッチパッドの幅の感覚や本体の角の部分の感触、キータッチの手応えがいいですね。それに加えてキーボードの配列の中にポップアップするカメラが仕込まれている。これは実用性だけでなくガジェット的にも萌えます(笑)」

次に手にしたのはタブレットのHUAWEI MatePad 11とHUAWEI M-Pencil 2だ。村松はタブレットに関してPC以上に身体的な感覚を求めるという。快適さに関わる具体的な要素とは、メモ帳のような軽さであり、印刷物を見ているような目の負担の少なさであり、紙に書いているような感触だ。
村松はドローイングの画面を立ち上げ、ペン先を微妙に動かしながらその感触を確かめていく。HUAWEI MatePad 11とHUAWEI M-Pencil 2の組み合わせは高い追随性でほとんど描画に遅延を感じさせず、より高度になったセンシングにより軽いタッチや繊細なラインも表現できる。
「タッチペンは、強さと反応の関係や気持ちよさ、どれだけ自然に描けるかが大切だと思います。単純なオンオフ的な反応になってしまうと嫌なので、ペンで描いているという実感と結びついているかを気にします。ペンに関してはスペック的な数値も重要ですが、ユーザーとしては、しっくり感みたいなものが大事になってくるでしょう」

ノートPCとタブレットの連携が描く未来

HUAWEI MatePad 11はキーボードやスタイラスペン、マウスなどの周辺機器と接続してPCライクな使い方ができるだけでなく、HUAWEI MatePad 11と連携させるマルチスクリーンコラボレーションにより作業効率を向上させることができる。ノートPCの画面上にあるデータホルダーのアイコンを、隣に置いてあるタブレットに向けてドラッグ&ドロップするだけで簡単にファイル転送することも可能だ。
「そのままヒュッ! とドロップできるということが単純に面白いですね。この機能のようなフィジカルな感覚との一致感は、これからのスマートデバイスにとって大きなテーマになると思います。いままでは隣にある機器にもグローバルなクラウド経由でやりとりをしていましたが、これは近距離通信のテクノロジーによるものですよね。偶然かもしれませんが、コロナ禍、ローカルな人間関係がより重要になってきている現在の感覚とも共通点があるように思います」

HUAWEI MateBook X Proの画面をHUAWEI MatePad 11にミラーリングすれば、HUAWEI M-Pencil 2を使用して入力用の液晶タブレットのように使いながらデザイン制作を進めることや、同じ画面を共有しながらプレゼンテーションを行うこともできる。
「ネットワークの存在意義は目の前にあるモノだけではなく、その先で起こることにあります。この技術の可能性は、別の画面や別の場所とつながることでスマートデバイスと人間の新たな関係が生まれることにあると思います。さまざまなデバイスがシームレスに連携することによって個人的な作業効率が上がることはもちろん、この瞬間にやっていることが全員のデバイスにつながったり、大きな画面で共有することに発展したり。非常に応用範囲の広い技術ですよね」


村松がクリエイトするDANDELION PROJECTでは、東京で咲いている花が京都やパリでも同時に咲いている。そのコンセプトは、身体感覚に基づいたごく自然なスタイルで自分の手元での出来事が拡張し、他者と連携していくという新しい体験の創造だ。さらに、ファーウェイが標榜するシームレスAIライフの目指す思想とも一致する。
ファーウェイが市場に送り出すスマートデバイスは、テクノロジー主導による最先端のスペック競争に勝ち抜きつつも、その先にある価値を生み出そうとしている。それは本稿で取り上げたノートPCとタブレットにおける人間の感覚に寄り添ったインターフェイス設計や異なるデバイス間の連携にとどまらず、あらゆるスマートデバイスがストレスなく連携する未来を築き上げていくことを目指しているのだ。
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