シャンパーニュ「マム グラン コルドン」と、究極のペアリングを。

  • 文:熊野由佳
  • 写真:松谷靖之
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力強さと繊細さを併せ持つ最高峰のシャンパーニュ、マム グラン コルドンは、美食を華やかに盛り上げる最良のパートナー。ホリデーシーズンに向けて、気軽にグラス1杯から愉しむことができる「バイ・ザ・グラス フェア」を全国で実施中。その中から東京都内の2つのレストランを、マム グラン コルドンをひと際美味しくするシェフ渾身の一皿とともに紹介しよう。

「Only the Best~最高のシャンパーニュだけを~」をすべての人に届けたいという想いで、1827年の創業以来、200年近くシャンパーニュを造り続けている「メゾン マム」。人々の記憶の中に刻まれているのは、表彰台に立つチャンピオンに降り注がれる勝利の美酒。赤のリボン“コルドンルージュ”をまとったボトルの姿だろう。世界中で愛されているこのボトルは、フランスの最高勲章、レジオンドヌール勲章にヒントを得たといわれ、力強い味わいを特徴とするメゾンのシャンパーニュの象徴だ。

プロサッカーチームや国際ヨットレースのオフィシャルスポンサーとしても、「メゾン マム」は、常に挑戦と勝利の場面に登場してきた。ただ、用意されている舞台は華やかな場所だけではない。ピノ・ノワールを中心に醸された上質でフレッシュな味わいは、一人ひとりの日常の祝杯のパートナーとしてもポテンシャルを発揮する。マムのシャンパーニュは、自分なりのハレの場所を演出し、心を高揚させ、豊かな気持ちに満たしてくれる。

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オーバカナルは1995年3月21日、原宿のビルの1階に誕生した。

内装、カトラリーからメニュー、サービスにいたるまでフレンチスタイルを追求し、本場の賑わいと味わいが息づく空間の中で、“フランスの大衆食文化を伝える”。それが「オーバカナル」のコンセプトだ。「日本じゃないみたい」と頻繁に言われる特別な空気感は、壁一面の鏡や赤い椅子、黒板に書かれたメニュー、輸入されたポスター、飛び交うフランス語のオーダーやギャルソンとの会話が渾然一体となって作り出されるのだ。

オーバカナルは、カフェやブラッスリー、ブランジェリーといった言葉がまだ日本では認知されていなかった1995年に、原宿にオープン。オープンカフェというスタイルを日本に紹介したのもオーバカナルだ。“大人の日常使い”という新しい提案が受け入れられ、流行に敏感な人々がビジネスに、プライベートにと集まった。現在、全国に12店舗のオーバカナルがあるが、一つとして同じ店はない、そんな個性も顕在だ。

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大きな窓から降り注ぐ光が気持ちいいオーバカナル 紀尾井町。

燦々と陽光が差し込む紀尾井町店の店内は、すこぶる居心地がよい。ブラッスリーには隣のカフェとは異なり、落ち着いた雰囲気が漂う。紀尾井町店のゲストは特にインターナショナルで、ランチタイムからアルコールを頼む客も多い。そんな時、喉を潤し、心を満たしてくれるのが1杯のグラスシャンパンだ。パルマ産の生ハムにはじまり、フォアグラのテリーヌ、豚肉のリエットなどぎっしりと黒板に書かれたメニューは、パリのブラッスリーで人々が日常味わうような定番料理が半分。後の半分はできるだけ季節のものを提供している。これからの季節はジビエもお薦めだ。

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シャンパーニュと相性抜群の「牡蠣とシャンパーニュのナージュ」

マム グラン コルドンに合わせる逸品は「牡蠣とシャンパーニュのナージュ」。コンフィにした冷製の牡蠣の下には、魚のだしのジュレと、ムール貝のだしをクリーム仕立てにした2層のソースが敷かれている。トッピングには旬の野菜、仕上げはオレンジ風味のオリーブオイル、ぴりりと辛いスプレットがちりばめられている。シャンパーニュと牡蠣、テッパンの組み合わせだ。牡蠣は国産を使うが、時期によって産地を変えて、一番美味しいものを取り寄せる。この黄金のペアリングは、牡蠣のねっとりとした食感をさっぱりさせるといった単純なものではない。マム グラン コルドンのピノ・ノワール由来の豊かな香りとしっかりとしたテクスチャーは、牡蠣本来の旨みを引き出し、極上の余韻を創り出すのだ。

AUX BACCHANALES 紀尾井町
オーバカナル キオイチョウ

東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル1F
TEL:03-5276-3422
<ブラッスリ―>
月~土:11:30~14:00(L.O.)、18:00~23:00(L.O.22:00)
日・祝:11:30~14:00(L.O.)、18:00~22:00(L.O.21:00)
<バー>
月~土:10:00~23:00、日・祝:10:00~22:00

変則営業となっている場合があります。
最新の営業時間はホームページでご確認ください。

www.auxbacchanales.com

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2021年7月、神保町駅から徒歩5分、大学や専門学校の校舎が立ち並ぶ学生街の一角に、フランス料理を気軽に楽しめる「五木田」がオープンした。木の引き戸に、店先にかかった暖簾、外観からは到底フレンチの店とは思えない。暖簾をくぐった先には、桜の木の一枚板のカウンターをはじめ、木々をふんだんに使ったぬくもりのある空間が広がっている。

オーナーシェフの五木田祐人氏は、南フランスやブルゴーニュのレストランで腕を磨き、赤坂のシュマンや表参道のマノワール・ディノなどでシェフとして活躍。キャリアのほとんどをフランス料理に捧げてきた五木田氏の集大成ともいえる店の柱は、もちろんフランス料理。日本で進化させたフランス料理を発信したいという。カトラリーには箸も添えられ、肩肘張らずにリラックスできる店だ。トリュフやキャビアといった高級食材もさりげなく使いつつ、鳥を串打ちするなど、和の手法も巧みに取り入れる。

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独創的な料理がつくられていくさまを、カウンターから楽しめる。

カウンターの奥には、半オープンのキッチンから覗く、臨場感溢れるプレゼンテーションが待ち受ける。隣接する焼台では、素材によって炭と薪を使い分け、フレンチで鍛えた繊細な火入れでじっくりと食材を焼き上げる。最高温度が600度にも上る薪火を操り、外は香ばしく、中に旨みを綴じ込めるのだ。全国から集めた選りすぐりの季節の食材に、香りや旨み、食感が最良の状態になる瞬間を見極めながら、一つ一つ丁寧に、技を施していく。野菜は旬にこだわり、契約農家から直接仕入れ、肉料理には厳選したブランド肉を使う。フランス料理の技法を駆使して、五木田ならではの独創性あふれる一皿へと仕立てていくのだ。

シャンパーニュやワインにも精通していて、フランス産の希少なシャトーから、ニューワールドの新進気鋭のワイナリーまで、常時200~300種を揃える。幅広いコレクションから、料理とゲストの好みに合わせた最適なものを提案する。

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マム グラン コルドンには羊の肉にも負けない力強さがある、とオーナーシェフの五木田祐人氏。

今回マム グラン コルドンに合わせるスペシャリテは「オーストラリア子羊の背肉の薪焼き」。薪焼き特有のスモーキーな香りを纏った肉とフレッシュなタイムをたっぷりと使用したソースの相性は抜群だ。付け合わせのフランス産キノコと、食感を残したカリフラワーやブロッコリー、かぶなどの野菜が彩りを添える。「最初の一杯のシャンパンもありですが、マム グラン コルドンには、羊の肉にも負けない力強さがあるので、ぜひ食事と一緒に召し上がっていただきたいです。」柔らかな子羊の燻製香に似た香ばしさも、噛んだ瞬間にあふれるキノコの滋味深さも、細やかな泡が包み込むように、喉の奥まで連れていく。爽やかなミネラル感と余韻を楽しめるテクスチャーは、野菜やハーブとの相性がよく、フレッシュな香味を際立たせ、見逃しがちな食感の楽しさを気づかせてくれるのだ。

神保町 五木田

東京都千代田区西神田2-4-9 第二錦水ビル1F
TEL:03-6272-4365
営業時間:17:30~23:30(L.O.22:00)火曜定休

【問い合わせ先】
ペルノ・リカール・ジャパン
TEL: 03-5802-2671
※店舗によって開催期間や取扱い商品は異なります。