旅の相棒に最適! 写真家・柏田テツヲがライカを使う理由とは

  • 文:ガンダーラ井上

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アメリカを旅した時の写真。美しいと思った瞬間に、ライカなら躊躇せずシャッターを押せる。

メインの仕事道具としては他機を使っていても、ライカにはまた別の愛着をもって接する写真家たちがいる。写真家・柏田テツヲさんに、その愛の遍歴をたどってもらった。

心の反射に身を任せたくなる、タフな奴。

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2年ほど前に購入してから、旅の相棒になったライカM6 TTL。同じM6 TTLでも、2台でシャッター音が違うという。クリップオンのフラッシュ撮影も、正確な露光で撮れる。移動する距離の長さに合わせ、ストラップも経年変化。

「もっと自由に、その一瞬を逃さず撮れるんです。構図とか色彩ではなく、被写体に向かう気持ちそのものを写すことができるのがライカだと思う」

柏田テツヲさんがメインで使用しているカメラは、中判一眼レフの「ペンタックス67」だ。撮影のモチーフを発見したら、まず露出計で光を測りカメラを構える。身体に染み付いたそのテンポから抜け出す道具として選んだのがライカだった。

「感覚的に素早く撮れるのがいい。露出計内蔵の『ライカM6』を2台持ちしています。35mmと50mmのレンズを固定して。レンズ交換に手間をかけたくないし、心の反射に身を任せたい。以前カメラバッグごとクルマに轢かれた時も革がむけただけで中身は無事で。その頑丈さも旅にぴったりです」

柏田テツヲ (かしわだ・てつを)

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1988年、大阪府生まれ。筒井義昭に師事。独立後はポートレートや旅を中心に撮影。写真展・写真集制作にも精力的に活動。

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※この記事はPen2019年3/1号「ライカで撮る理由。」特集よりPen編集部が再編集した記事です。