気軽な出で立ちで開放的! ブラジル代表団の開会式ユニフォームに視線集中

  • 文:仁尾帯刀

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大会自体への参加選手数303人と、2016年の自国開催以外では過去最多となったブラジル代表団。旗手はケトレイン・クアドロス選手(女子柔道)とブルニーニョ選手(男子バレーボール)。©Júlio César Guimarães/COB

無観客であっただけでなく、出場国代表団の参加人数も少なく開催された東京五輪開会式。前回開催国だったブラジルからは選手2名、代表団関係者2名の計4名のみの参加という寂しいものだった。

不快指数の高い真夏の東京での開会式に、トロピカルなブラジルから出場するとあって、同国代表団の男性は半袖シャツにショートパンツ、女性はショートワンピース、そして両者とも足元はビーチサンダルで揃えた。

リオデジャネイロのスポーツカジュアルブランド、ヴォルネルが手がけたシャツとワンピースの絵柄は、紺色の下地に、黄土色の巨大魚ピラルクー、白と緑のモンステラなどの植物で落ち着いたコントラストのブラジルカラーを表現。ところどころに朱色のヘリコニアを散らしてアクセントもつけた。

おもな絵柄にアマゾンの巨大魚ピラルクーを選んだのには、日本へのオマージュが込められているという。立身出世のシンボルとして日本で鯉が愛されていることに着想を得て、アマゾン川の流れに逆らって泳ぐピラルクーに、表彰台を目指すアスリートの頑張りをなぞらえたそうだ。

さて、足元のビーチサンダルは、国内外で広く人気のブランド、ハワイアナスによるもの。白、黄、緑のストライプの入った青いサンダル底に白い鼻緒という色合いが涼しげだ。

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開会式出場ユニフォームのサンダル(左:44.99レアル)とスペシャルエディションの「トップ・チーメ・ブラジル」(右:57.99レアル)©havaianas

また、これとは別に、ブラジル代表団の東京五輪出場を祝したスペシャルエディションのビーチサンダルをリリースし、一般消費者向けに販売中。ブラジルカラーによるトロピカルな絵柄の入ったこちらの商品には、サンダル底と鼻緒にブラジルオリンピック委員会のロゴマークが付いている。

まるでビーチに行くかのような気軽な出で立ちに、堅苦しい“国家の威信”よりも、パンデミックにあっても東京五輪を楽しむ選手たちの思いが込められているようだ。

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多くの選手が開会式に参加できなかったが、選手村で行われたパレードには記念のユニフォームをまとって出場した。©Getty Images
問い合わせ先/ヴォルネル
www.wollner.com.br

問い合わせ先/ハワイアナス
https://havaianas.com.br