取り壊すべきか、残すべきか賛否両論! 歴史ある高架道路に市がとった措置とは?

  • 文:仁尾帯刀

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Photograph by Tatewaki Nio

SÃO PAULO サンパウロ
ブラジル

サンパウロの中心街を貫く高架道路「ミニョコン」は、週末になると歩行者天国となる。もっと快適に利用してもらおうと、5月から市が簡易的なベンチを設置した。52年前にラテンアメリカ最大の建造物として開通した高架道路は老朽化が進み、騒音に加え、高架下に排気ガスが充満することや、ホームレスたちが集まるなどの理由により取り壊しを求める声も少なくない。

一方、週末には運動とレジャーを楽しむ市民が多く、取り壊しか有効活用かの論争は、市議会でも長引く。ベンチの設置は、現市政の姿勢を示した。ニューヨークのハイラインさながら空中庭園化する案もあるが、政権交代による計画の変更もありえる。とりあえず座って考えることを促しているようだ。

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