カルチャーと腕時計の深イイ関係、その形が時代を語る超名作とは?

  • 文:並木浩一
  • 写真:宇田川淳

Share:

映画のスクリーンに登場する腕時計は、夢の世界を構成する小道具であり、手に入れたくなる憧れの品だ。そんな一品を探して、フィルムの世界を探索した。

HAMILTON×MENINBLACKⅢ (2006年)

SFコメディの大傑作シリーズ第3作『メン・イン・ブラックⅢ』の主要な舞台は1969年。タイムマシンで過去に渡った異星人凶悪犯ボリスによって、過去に消されてしまったエージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)を復活させるべく、J(ウィル・スミス)が過去に飛んで出会うのがジョシュ・ブローリン演じる若き日のK。現代ではエマ・トンプソンが演じるOをアリス・イヴが演じているが、その腕にはハミルトンの「ベンチュラ」がはっきりと見える。忠実な時代考証でありながら、時計ファンはそのウィットにニヤリ。ベンチュラは1957年、世界初の電池式時計として誕生した腕時計。エルヴィス・プレスリーが愛用したことでも知られているように、最初の大ヒットがミッドセンチュリーに遡り、その人気が現代にいたるという超ロングセラーだ。

関連記事

---fadeinPager---

DMA-13.png「ベンチュラ」。クオーツ、ステンレス・スチール、ケースサイズ51×32.5㎜、ミネラルクリスタル風防、50m防水、クロコ型押しカーフ革ストラップ。¥100,100(税込)/ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL:03-6254-7371

関連記事

※Pen2017年12/1号「腕時計100の物語」特集よりPen編集部が再編集した記事です。