初代ブレゲを筆頭に、時計界では多くの天才を輩出してきた。現代の時計技術やデザインを大きく飛躍させたカリスマたちを紹介する。今回は、世界初の革命的なフォルムをつくり出した、フランク・ミュラー。
マスター オブ コンプリケーション(複雑時計の達人)にして、流麗な曲線で構成された樽形「トノウ カーベックス」で知られる。説明不要の超有名な時計師だが、ブランド設立25周年を迎えた今年になって、ひとつの秘話が明らかにされた。「トノウ カーベックス」は、ある女性の要望から誕生したというのだ。30年ほど前、28歳のフランク・ミュラーは世界初の機構に取り組んでいた。ところが、知人の女性からそれだけでは物足りないと指摘され、彼は「フォルム」でも世界初の革命的なスタイルを創造したという。
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フランク・ミュラー
Franck Muller (1958~)
1958年にスイスのラ・ショー・ド・フォンで誕生。古時計の修復などを経て92年に自らのブランドを設立。四半世紀を経た現在も、私たちを仰天させる魅力的な時計づくりに陰りは見られない。
