ビーアット代表取締役・⼟井地 博が語る、コーヒーと緑がある暮らし

  • 写真:黒坂明美(STUH)
  • 文:野中邦彦(OUTSIDERS)

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コーヒーの香りとこだわりの植物に囲まれた、居心地のよい住まいに流れる時間は特別なもの。クリエイターたちのセンスあふれる空間をのぞいてみよう。

家族が集うダイニングにはアルヴァ・アアルトのラウンドテーブルとアルネ・ヤコブセンのセブンチェアが。『BEAMS AT HOME』の発起人である土井地さんだけに、家具選びにもセンスが光る。コミュニケーションディレクターとしてビームスにも籍を置きつつ、この4月から新会社「ビーアット」の代表に就任。東京発の新しいカルチャーを育て、世界に発信していく。InterFM897で毎週月曜~金曜の18時40分~18時55分にオンエアしている「Cultural Apartments produced by BE AT TOKYO」のナビゲーターも務める。

コーヒーは、家族をつなぐ寛ぎの装置

長年にわたりビームスグループの中核を担い、ファッション、音楽、アートなどの刺激的なカルチャーに関わってきた土井地博さん。この春には新会社の代表となり、より世界に向けた発信を意識していくという。そんな活動の一環として、3年半ほど前から力を入れているのが、自身がナビゲーターを務めるFMラジオ番組だ。

「4月にリニューアルしましたが、幅広いジャンルの表現者にお話をうかがうスタイルは同じ。過去のオンエアはポッドキャストなどにアーカイブされ、アーティスト名で検索もできる。耳からの情報に新しい価値が出てきました」

海外出張も多く、多忙な毎日を送る土井地さんは、自他ともに認めるコーヒー好き。ヒースセラミックのマグカップやポートランドのスタンプタウンコーヒーで購入したミル、ケメックスのドリッパーなどがキッチンに並び、窓越しに見える植栽とあいまって、心地よいアメリカ西海岸の薫りが漂う。

「コーヒーは時間と時間をつなぐグラデーションに最適。気持ちのスイッチを入れる装置ですね。それに、妻とカウンターで向き合って話したり、家族間の対話の場を生むきっかけにもなります。うちは妻と中学生の双子の娘がいて女子3人なので、甘いものがあることも多い。そうなると、自然とコーヒーになりますよね(笑)」

愛用のマグカップを手に、四季折々の庭を眺めてひと息。よく手入れされたグリーンは、川崎市にある人気の植物園「ソルソファーム」に相談して揃えたという。

「冬場に寂しくならないよう、常緑と四季の植物をバランスよく置いています。近所に植物を育てている家も多く、借景させてもらうことも。生活の中に緑があふれ、互いに楽しめるのがいい。LDKは両面にバルコニーを設け、カーテンを付けていないのですが、窓から差し込む日の移り変わりや風の流れ、そういう変化に気づくようになりました。そこに音楽やコーヒーを加えて、静と動の時間を楽しみたいですね」

リビングダイニングを挟むかたちで両側にバルコニーガーデンを設けた土井地邸。天井高は3.5mほどあり、大きな窓から明るい日差しが降り注ぐ。庭の植物を眺めながらコーヒーを楽しむには最高の場所だ。

サンフランシスコの老舗陶器メーカー、ヒースセラミックのマグカップ。「旅先で面白いカップを見ると、つい買ってしまう」と土井地さん。

南青山の期間限定カフェ(現在は終了)で入手した新潟発の「虎へび珈琲」の豆。タンニンやカビを取り除く独自の焙煎方法を採用し、科学者が手がけるコーヒーとして話題に。オンライン通販も始まるという。

バッグブランド「H.V.F.N」を手がける妻の恵理子さんも大のコーヒー好き。「コーヒーを淹れている姿は、見ているだけで心が落ち着きますね」。キッチン内が一段低くなっており、向かいの席と目線が合い、会話も自然に弾む。

※この記事はPen 2021年7月号「コーヒーとグリーン、ときどきポッドキャスト」特集より再編集した記事です。

ビーアット代表取締役・⼟井地 博が語る、コーヒーと緑がある暮らし

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