NASAにあるような巨大パラボラアンテナが、大滝邸にはありました。 ──水道橋博士が明かす、大滝詠一の知られざるエピソード

  • 文:澤田真幸

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水道橋博士●芸人。1962年、岡山県生まれ。87年、玉袋筋太郎とともにお笑いコンビ・浅草キッドを結成。執筆活動も多く行っており、著書に『藝人春秋』『博士の異常な健康』『筋肉バカの壁 博士の異常な健康PART2』『はかせのはなし』など。

1981年の夏休み、高校3年生だった水道橋博士は、同級生が夏期講習に励むのを尻目に地元のプールに毎日のように通い、観覧席に寝転がって大ヒット中の『ロング・バケイション』のカセットテープをエンドレスに聴き続けていた。それから約10年の月日が流れ、ラジオ番組の企画で放送作家の高田文夫のお供として、福生にある大滝詠一の自宅に遊びに行くことになった。

「大滝さんはラジオ狂で、僕ら浅草キッドのラジオも『オールナイトニッポン』の2部時代から聴いてくれていました。それどころか、大阪でやっている番組までチェックしてくれていたみたいで、そのことを知った高田先生が僕らを手土産代わりに連れて行ってくれたんです。大滝さんと高田先生は同じ年で、ふたりとも初対面だったんですが、最初はお互い照れまくっていたのが印象に残っています」


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自らの目で見た、耳で聞いた「真実」を綴る濃厚なノンフィクション。仙人のように暮らす大滝の家を訪ねた日の記憶も収録。『藝人春秋2 ハカセより愛をこめて』 水道橋博士 著 文藝春秋 ¥935(税込) 

その日は大滝の案内のもと、離れにあるレコード部屋やビデオテープ部屋、100インチのプロジェクターとレーザーディスクのある部屋などを見学。圧巻だったのは、レコーディングスタジオに設置された無数のビデオデッキ。すべて録画モードで動いていたという。

「興味をもった番組はすべて録画して視聴していたんです。地方の番組はどうやって受信しているんですかと尋ねたら、パラボラアンテナがあると言うので、見せてもらったら、中庭部分にNASAにあるような巨大パラボラアンテナがそびえているんですよ。日本の地方局くらいなら全部見られるし、聴けると言っていました。大滝さんは生来の研究肌で、本業の音楽だけでなく、さまざまなジャンルに精通していることは半ば都市伝説のように語られていましたが、実際はその上を行っていましたね。コレクターとしても桁違いでしたし、オタクやマニアという言葉を超越していました」


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