【実力派ショップを巡る、東京古着案内】Vol.5 意外な場所に名店あり。

  • 写真:高橋えりな
  • 編集&文:帯刀憲一郎

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東京古着の最前線といえる、群雄ひしめく実力派の古着屋を全6回に分けてご紹介。第5回は渋谷や高円寺の激戦区だけじゃない、意外な場所にある古着屋に注目。簡単に手に入らないお宝は、ひっそりと隠れた名店にある。


1.アーチ東京(東日本橋)──年代物の欧州古着と、デッドストックに注力。

2.ベイアパートメント(新木場) ──狙うべきは、マルジェラの希少なアーカイブ

3.レザーアンドレース(上町)──激戦区とは一線を画す、天邪鬼なセレクト

4.デモオレ(目黒)──クラシックを軸とした、ミックス感がユニーク

アーチ東京(東日本橋)──年代物の欧州古着と、デッドストックに注力。

ショップの軸であるM-47パンツと5ポケットデニムに合う服が、バイイングの条件という。

「アーチ東京」が位置するのは、パリブランドのアナトミカが入る東日本橋のビルの3階。現在の営業形態はセレクトショップだが、16年前のオープン時は純粋な古着屋としてスタートした。アメリカ古着全盛だった当時からいままで、販売するヴィンテージは一貫してヨーロピアンワーク&ミリタリー。素材や縫製のよさが際立つ1940~60年代、可能であれば1910年代のものまでと頑なに年代物のみを扱う。流行りのバーバリーのコートですら1970~80年代製にこだわる徹底ぶり。「存在する限りは」とデッドストックにも注力し、世界一美しい軍パンと呼ばれる「M-47パンツ」はその象徴。アーチ東京の根幹を成す一本は、ストックが切れる前に是が非でも手に入れたい。

ショーケースには1930~60年代のヴィンテージフレームが並ぶ。ガラスレンズはもちろん、度入りレンズをオーダーすることも可能。

メゾン マルタン マルジェラがショーで穿かせたという逸話をもつ名作パンツ、M-47のデッドストック。残りわずか。¥46,200(税込)

アーチ東京

東京都中央区東日本橋2-27-19 Sビル 3F
TEL:03-5825-4649
営業時間:13時~20時
定休日:火
http://archstyle.tv/tokyo

ベイアパートメント(新木場) ──狙うべきは、マルジェラの希少なアーカイブ

海を望む店内に、マルジェラのアーカイブ品がアートピースのように陳列される。

今回紹介する4店舗のうち、最も隠れ家然としているのが「ベイアパートメント」だ。新木場の埠頭沿いにある木材加工工場の上という、古着屋らしからぬ立地。しかし工場内の階段を上れば、広々とした贅沢なスペースにデザイナーズ・アーカイブが並ぶ絶景が広がる。なかでもいちばんの見所といえば、メゾンマルタンマルジェラ。「マルジェラ本人がデザインしたアーカイブのみを揃える」と書くと敷居が高そうだが、「袖を通し、普通に食事にでも行ってほしい」という思いから、手が届きやすい価格設定を心がけているという。入荷初日である土曜日のうちにほとんどの商品が売れてしまうようなので、確実を期したいなら土曜日の早めの時間に足を運ぶのがよさそうだ。

小物もマルジェラが多数を占める。しかもアクセサリーと靴ともに、コレクションラインしか扱わないという徹底ぶり。

コム デ ギャルソンやワイズは、あえてブラック以外の色みのアイテムを扱うのがこだわり。右から¥18,700、¥27,500(すべて税込)

ベイアパートメント

東京都江東区新木場2-15-14 3F
TEL:03-6457-0087
営業時間:12時~18時(土、日) アポイント制(月~金)
不定休
http://bayapartments3f.com

レザーアンドレース(上町)──激戦区とは一線を画す、天邪鬼なセレクト

アイテムの魅力が引き立つよう、内装はミニマルにまとめられている。

「レザーアンドレース」が上町に移転したのは約3年半前。独自性を保つために、あえて周囲に古着屋がないエリアを選択した。オーナーの気分によって取り扱うジャンルはガラリと変わるが、常にブレないのは、他店がやっていないジャンルを攻める姿勢。現在なら、イギリスとイタリアの90年代ヴィンテージがそれに当たる。前者はコンテンポラリー、後者はキュートなデザインが特徴で、同じ90年代といえど流行のアメリカもののテンションとは明らかに異なる。ブランドでいえば、ポール・スミスやキャサリンハムネット、ストーンアイランドやC.P.カンパニーといった具合だ。そんなセレクトは、天邪鬼な古着好きの物欲を確実に刺激するに違いない。

マッシモ・オスティが率いた 80~90年代のストーンアイランドとC.P.カンパニーは、後世のファッションシーンに多大な影響を与えた。

イギリスのニット専業ブランド、アセッツのジャケット。パーツごとに切り替えられたストライプ柄がモダンな印象。¥22,000(税込)

レザーアンドレース

東京都世田谷区世田谷2-14-3 TK BLD. 2F
TEL:050-1499-3704
営業時間:15時~22時(月、金) アポイント制(火、水、木) 12時~20時(土、日、祝)
不定休
http://leatherandlacenetwork.com

デモオレ(目黒)──クラシックを軸とした、ミックス感がユニーク

住宅地にあるアパートの一室がデモオレの店舗。アンビエントミュージックが流れる店内には、ゆったりとした時間が流れる。

所要時間でいうと目黒駅から歩いて約5、6分だが、「デモオレ」があるのは道中コンビニすらない住宅地のど真ん中。「3年前まで営んでいた別のショップも上野と日暮里の間のちょっと変わった立地だった」と言うオーナーは、このショップをオープンする場所として、なんのイメージもついていない静かなエリアを考えていたそう。店内のテーラードとシャツの分量を見れば、クラシックをベースにしたセレクトであることはわかる。しかしブランド不明の80年代のイタリアンリネンベストの横にドリスヴァンノッテンのニットが並ぶミックス感もまた、デモオレらしさ。ニュートラルな視点でヨーロッパから買い付けたアイテム群とその立地に、オーナーのこだわりが垣間見える。

ジャストサイズが基本のテーラーメイドのシャツなのに、当時としては珍しいビッグサイズ。それでいて1940年代らしいディテールを残すアンバランスな一着。各¥19,800(税込)

仏ローカルブランドのロングコート。袖元の切り替えとボタンレスのワイドシルエットが現代的。¥28,600(税込)

デモオレ

東京都品川区上大崎3-12-7 大蔵マンション104
TEL:03-6885-3821 
営業時間:15時~20時
定休日:月、火 

●掲載した商品はいずれも古着のため、完売している場合がございます。
●新型コロナウイルス感染防止など諸事情により、ショップの営業日時、内容、サービスの変更が急遽行われる場合がございます。その都度確認してください。

【実力派ショップを巡る、東京古着案内】Vol.5 意外な場所に名店あり。

  • 写真:高橋えりな
  • 編集&文:帯刀憲一郎

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