【実力派ショップを巡る、東京古着案内】Vol.2 日常を彩る、ライフスタイルグッズも充実。

  • 写真:高橋えりな
  • 編集&文:帯刀憲一郎

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こちらの記事は、2020年 Pen 7/15号「東京古着日和。」特集よりPen編集部が再編集した記事です。

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ミスタークリーン(富ヶ谷)──アメカジの名店が、奥渋谷に移転オープン

平積みにされたナバホ族のラグは実用性を重視し、色みの綺麗な比較的近年のものがセレクトされている。

アクセス面でのハードルが高かった横浜から渋谷区富ヶ谷に場所を移し、「ミスタークリーン」が今年3月にリニューアルオープンした。商品数も従来の約1.5倍に増え、ファンにとっては嬉しい限り。近年、球数が減ってきた年代物のリーバイスのデニムジャケット、チャンピオンのリバースウィーブ、メイド・イン・USAのコンバースオールスターといった古きよきアメカジアイテムが中心。ここには「以前は普通にあったものを適正価格で提供したい」という真摯な思いが表れている。

また、ナバホ族のラグやヴィンテージフィギュアなどアメリカ西海岸の土地に根付いた生活雑貨を扱っているのも見逃せない。衣住両面でアメリカを体感できる良店だ。

徐々に入手が難しくなってきた王道アメカジアイテム。ショーケースにはお宝ヴィンテージも陳列されている。

50~60年代にかけて製造されたリーバイスのデニムジャケット、通称「セカンド」。探し求める人はいまも多い。¥176,000(税込)

ミスタークリーン

東京都渋谷区富ヶ谷1-35-4  セトルMS代々木公園 1F
TEL:090-2206-1755
営業時間:12時~20時
定休日:月
http://kurikurivintage.shop-pro.jp

ダスク(松陰神社)──90年代を彷彿させ、審美眼が光る品揃え。

リノベーションされた日本家屋の中に日米両カルチャーが同居する。

「ダスク」というショップをひと言でカテゴライズするのは難しい。畳の上にスケートシューズが広げられているかと思えば、壁には90年代のヘルムートラングのモッズコートを無造作にディスプレイ。目を落とせば日本人作家によるたおやかな陶器が並び、壁一面にはUS、UK問わず大量のロックミュージシャンのヴィンテージポスターが額装されている。言葉にするとジャンルレスでも不思議とまとまりがあるのは、店内に並ぶ商品に100%オーナーのライフスタイルが反映されているから。ジャンルレスな空間だが、並ぶ古着はアウトドアブランドがメイン。パタゴニアにグラミチ、ヴァンズといったブランドは、50代のオーナーと共通の体験を有してきた同世代にはたまらないラインアップだ。

2階は衣類がメイン。特に驚くのが、メイド・イン・USAのヴァンズの品揃え。何足ものタグ付きデッドストックを一度に拝めるショップはそうそうない。

いまの季節にぴったりなグラミチのショーツも、もちろん90年代製。¥7,150(税込)

ダスク

東京都世田谷区世田谷4-2-12 共悦マーケット 8
TEL:03-6413-5104
不定休  ※営業日時が変則的なため、その都度お店のインスタグラムを確認してください。
www.instagram.com/dask4212

オルゴー(中目黒)──新品派にもお薦めな、上質なヨーロピアン古着。

シャツやカーゴパンツ、スニーカーといったベーシックなアイテムは、常にサイズ違いでストックされている。

ベーシックなものが常にある。それこそが、長年「オルゴー」が東京で支持されてきた理由だ。近年はアメリカものの分量も増えたが、オルゴーといえばやはりヨーロピアンワーク&ミリタリー。普遍的かつアメリカのヴィンテージとは対極にある、やわらかい色づかいやデザインが魅力のアイテムは普段、新品しか着ない人も抵抗なく取り入れられるはず。品質や状態には特にこだわり、店内で取り扱う商品の中には良質なデッドストックも。1階の一部と2階の大部分を生活雑貨が占めるのもまた、オルゴーらしさ。オイルランプやキッチンスツールなど、日常生活に寄り添うグッズが多い点も中目黒という土地柄にマッチしている。

生活を豊かにしてくれる、美しいインテリアと雑貨も数多く並ぶ店内。

カシュクール風のメディカルコートは、1950年代のスウェーデン軍のものでデッドストック。それを後染めでグレーに。¥11,800(税込)

オルゴー

東京都目黒区上目黒1-10-6
TEL:03-3463-0509
営業時間:13時~22時(1F) 15時~20時(2F)
不定休

イシュー(学芸大学)──ギャラリー風の店内に、圧巻の品揃え。

円形の壁に沿ってアイテムが陳列されるさまは、まるでギャラリーのようだ。

実力店がひしめく人気の学芸大学エリアに、2018年11月にオープンした「イシュー」。玄人を唸らせる1930年代以降の価値あるヴィンテージと最新のファッショントレンドを汲んだ90年代のエッジの効いたアイテム、さらにはイッセイミヤケやメゾンマルタンマルジェラなどモードブランドも揃う商品群は、オーナー自らが「偏屈」と語るほどに個性的。古着屋にいることを忘れさせられる、ギャラリーのようなソリッドな内装も一見の価値あり。ファッションアイテムのみならず、1910年代から1960年代にかけてつくられた貴重なアメリカ製のキルトラグや、インテリアオブジェとしても活用できるほど美しいデザインの、バオバブコレクションのディフューザーにも注目したい。

店内中央の棚にはホームグッズが並んでいる。下段に平積みされているのは、ヴィンテージのラグ類。

ビビッドなネオンカラーがいかにも90年代ライクな、ザ・ノース・フェイスのプルオーバー。¥22,000(税込)

イシュー

東京都目黒区鷹番2-13-9 サカイビル 1F
TEL:03-3712-1838
営業時間:15時~24時
不定休
http://issue.theshop.jp

●掲載した商品はいずれも古着のため、完売している場合がございます。
●新型コロナウイルス感染防止など諸事情により、ショップの営業日時、内容、サービスの変更が急遽行われる場合がございます。その都度確認してください。