元恋人と物語を紡ぎ合う中で、ある事件の真相が明らかに。

  • 文:今泉愛子

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『国語教師』 ユーディト・W・タシュラー 著 浅井晶子 訳 集英社 ¥2,160(税込)

16年をともにした恋人との別れは、突然やってきた。授業を終えて帰宅した国語教師の主人公のアパートに作家の彼の姿はなかった。それから16年後、偶然にもふたりは再会する。再会後のメールのやりとりから見えるのは、別れの重さはそれぞれにとってまるで違うということだ。文学を愛する両者は創作した物語を披露し合って関係を再構築していくが、そこである事件の真相が明らかになる。過去に犯した過ちは、どこまで修復できるのか。ドイツ推理作家協会賞受賞の注目作だ。


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