インフルエンサー6人が狙う、“本気モードで欲しい”春夏アイテムを公開。

  • 写真:宇田川淳
  • スタイリング:満園正明
  • 文:佐野慎悟

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この春、大物デザイナーたちが一斉に新たな船出を迎え、メンズファッションはこれまでにない盛り上がりを見せています。SNSなどで多くのフォロワーをもち、ファッションをこよなく愛するインフルエンサー。今季はどんなアイテムに狙いを定めているのかを教えてもらいました。

マスイユウ/ファッション・ジャーナリスト メジャーどころから新興国まで、ファッションウィークを求めて日々世界中を飛び回る。執筆活動やメディアへの露出、「LVMHプライズ」のスカウトなどマルチに活躍中。自称浜松餃子親善大使。

最先端のトレンドは、誰よりも早くモノにする!

ロンドンを拠点にしながら、明日はパリ、その次はコペンハーゲン、そしてバンコク、東京と、まさに縦横無尽に世界中を飛び回るマスイユウさん。毎シーズン、ランウェイで発表されたコレクションピースをしこたま買い込み、日常着としてリアルに楽しんでいる様子は、彼のインスタグラムでもデイリーに公開されています。

そんなマスイさんのウィッシュリストには、今季も注目のブランドから、コレクションを賑わしたアイコニックなアイテムが、厳選してピックアップされています。

「まず、業界きってのかぶりもの好きとしては、プラダのハットは見逃せません。コレクションではショーツのルックに合わせられていましたが、まったく季節感のない提案にはシビれました。ボリューム感が可愛くて、完全に僕好み!」

最新の提案を全力で受け止めて楽しむ彼の姿勢は、ぜひ真似したいものです。

@yumasui

ランウェイに登場した軽量なパッド入りナイロンハットは、イヤーフラップが付いたボリュームのあるシルエット感が魅力。後頭部にはドローストリングが付き、サイズ調整も可能です。ナイロンハット¥74,520(予定価格)/プラダ(プラダ クライアントサービスTEL:0120-45-1913)

「さすがジョナサン・アンダーソン!ただデザインが面白いだけでなく、ブランドのもつ技術力で、ハイクオリティかつクールに仕上がっています」。かかとを潰してスリッパ風に合わせれば、足元に抜け感が漂います。靴¥97,200(税込)/ロエベ(ロエベ ジャパン カスタマーサービスTEL:03-6215-6116)

「マーク・ウェストンが手がける新生『ダンヒル』と言えば、なんと言ってもレザー。昨年購入したレザーパンツの穿き心地に感動して、今季はシャツを狙っています」。爽やかなブルーのカラーリングは、春夏に軽く羽織るのに最適です。レザーシャツ¥507,600(税込)/ダンヒル(ダンヒルTEL:03-4335-1755)

「実は色違いのグレーを既に愛用中ですが、この色もどうしても気になって……。目を惹くデザインなので、各国のスナップ隊にも好評です」。グラフィカルなグラデーションが、装いにアクセントを与えます。スニーカー¥100,440(税込)/ピエール アルディ(ピエール アルディ 東京TEL:03-6712-6809)

若者から圧倒的な支持を受ける、“美容師の神”が狙うのは?

高木琢也/オーシャントーキョー代表 1985年、千葉県生まれ。2013年に中村トメ吉氏とともにヘアサロン「オーシャントーキョー」を設立。15年に月間売り上げ1200万円を記録し、業界の話題に。18年にはNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』に美容師として初めて出演。

個性に負けない、力強い花柄のアイテム

ファッションコンシャスな若者から圧倒的な支持を受け、“美容師の神”の異名をもつ「オーシャントーキョー」代表の高木琢也さん。その甘いルックスから女性ファンが多いのも頷けますが、むしろ注目すべきは、同性に対する影響力の高さです。常に最新のファッションに身を包み、時代にキャッチアップしたトータルスタイルを提案し続けている彼は、若者世代のオピニオンリーダーと呼ぶにふさわしい存在です。

そんな彼が今季最も注目していたのが、新メンズ アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブローが手がけた「ルイ・ヴィトン」。

「ルイ・ヴィトンもヴァージルももともと大好きなので、発売が待ちきれないほど楽しみにしていました。このアノラックパーカはコレクションで発表された時から購入を決めていたもので、柄物好きの僕としてはマストなアイテムです」

近年は数々のビッグメゾンからショーやイベントに招待されている高木さん。強い個性を発揮する彼には、力強い色柄のアイテムがよく似合います。

@takagi_ocean

2019年春夏のコレクションテーマとなった映画『オズの魔法使』から、主人公のドロシーが花畑で眠りに落ちるシーンをプリントした、今季を象徴するデザイン。ウインドブレーカー¥493,560/ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービスTEL:0120-00-1854)

日本屈指のスニーカー蒐集家は、この一足に注目!

キングマサ/スニーカーコレクター カリフォルニア大学ロサンゼルス校を卒業後、ロサンゼルスに貿易会社を設立。スニーカーに関するウェブマガジン「HI-LIFE-SB」を運営するほか、アパレルブランド「オールウェイズ アウト オブ ストック」のディレクターも務めている。

32歳の誕生日を迎える、不朽の名作スニーカー

日本でも屈指のスニーカー蒐集家として知られるキングマサさんは、国内外のコレクター、いわゆる“スニーカーヘッズ”たちに大きな影響力をもつインフルエンサーです。彼の活動はスニーカーの蒐集だけにとどまらず、これまでに4冊の著作があるほか、自身が運営するウェブマガジンやインスタグラムでの情報発信、アパレルブランドのディレクション、セレクトショップとのコラボレーションなど、多岐にわたります。

「今回ピックアップしたスニーカーは、3月1日発売予定の『エア マックス1』です。ちょうど26日がエア マックスの誕生日“エア マックス デイ”となっていて、それを記念して発売されるのが、このスニーカーを含む『ハヴ・ア・ナイキ・デイ』パック。このコレクションには特別にデザインされたスマイリーフェイスが施されており、春夏らしいカラーリングとともに、かなりご機嫌なルックスに仕上がっています」

トレンドのレインボーカラーをイメージさせる一足は、今季らしさを取り入れるのに最適です。

@kingmasa2014



「エア マックス 1は、エア マックスシリーズのなかでも個人的にトップクラスで好きなデザインです」。今日のスニーカーカルチャーを築き上げた、原点がここにあります。スニーカー¥15,120(税込)/ナイキ スポーツウェア(アトモス ブルー 表参道店TEL:03-6438-9445)

NYで活躍中、インスタフォロワー数60万人超えの綾部さんが欲しいのはコレ!

綾部祐二/コメディアン、俳優 1977年、茨城県生まれ。2003年に又吉直樹とともにお笑いコンビ「ピース」を結成。17年から、俳優としてのキャリアアップのために活動の場をニューヨークに移す。60万人のフォロワーを抱えるインスタグラムでは、英語で情報を発信中。

NYの地で楽しむ、最先端のハイファッション

2017年からニューヨークに拠点を移した綾部祐二さんは、約60万人に及ぶインスタグラムのフォロワーに向け、近況とともに現地の生の情報を発信しています。かねてからファッションに関しては並々ならぬこだわりをもつ彼だけに、現地で参加したファッションショーやイベントの情報に加え、自身のコーディネートを紹介する投稿も多数。

「ジュンヤのダウンベストは、ライニングの迷彩柄ダウンが取り外しできて、それ単体でも使えるし、もちろんライニングなしでも使える3ウェイ。着こなしの幅が広がるので、かなりお薦めです。オーバーコートのトレンチコートは、着心地が最高なのはもちろんのこと、小柄な僕でもシルエットが綺麗に見える、魔法のようなコートです」

今回綾部さんがリストアップしたアイテムは、全4点のうち、3点が日本人のデザインしたもの。ニューヨークで触れた最先端のクリエイションを日本に紹介するのと同時に、日本のクリエイションを世界に向けて発信するのも、彼の新しい役割のひとつとなっているようです。

@yujiayabe

「ニューヨークには、なぜかやたらとダウンベストを着ている人が多い」。スワットチームの装備品のようなルックスが、男心をくすぐるデザイン。ベスト¥91,800(税込)/コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(コム デ ギャルソンTEL:03-3486-7611)

「とにかくロングコートが大好きなんですが、この渋い色合いと柄がまさにツボ」。インスタでも大きくフィーチャーしている「オーバーコート」は、綾部さんのお気に入りブランドのひとつ。コート¥180,900(税込)/オーバーコート(大丸製作所2TEL:03-6450-6301)

「ミニマルなフレームにグリーンというありそうでないカラーリング。ヒップスターとしてはかけていたいサングラスです」。日本人にフィットするフォルムも人気の理由。サングラス¥48,600(税込)/アイヴァン 7285(アイヴァン 7285 トウキョウTEL:03-3409-7285)

「どこか“大人を着る”という感覚に近い、上品なセットアップです」。カシミア100%のラグジュアリーな肌触りが、大人にこそふさわしい。ジャケット¥565,920(税込)、パンツ¥300,240(税込)(ともに参考価格)/ともにザ・ロウ(ザ・ロウ・ジャパンTEL:03-4400-2656)

最新動向を世に伝える、ファッション・ジャーナリストの選択は?

村上 要/「WWDジャパン・ドットコム」編集長 1977年、静岡県生まれ。ニューヨーク州立ファッション工科大学でファッションジャーナリズムを専攻。2005年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」編集長代理兼「ファッションニュース」編集長を経て、2017年4月から現職。

プロのチョイスは、難易度高めな個性派揃い。

業界紙から生まれたファッション&ビューティのニュースサイト「WWDジャパン・ドットコム」の編集長を務める村上要さんは、各国で開催されるコレクションや展示会に足を運び、そこで目にした最新の動向を世に伝えるファッション・ジャーナリスト。毎シーズンさまざまなブランドからコレクションピースを購入しては、全身全霊でファッションを楽しむ様子を、自身のインスタグラムを通して日々発信しています。

「ダイバーシティ(多様性)が叫ばれる昨今、その象徴であるレインボーカラーは、今季のトレンドとして注目のカラーリング。僕自身ダイバーシティなマインドをもつ人間として、このドリスのコートは胸を張って着たいと思っています。昨年LVMHプライズを受賞したダブレットのデザイナーである井野さんは、ファッション界における“平成の喜劇王”(笑)。いつも斬新なアイデアと素材使いで、クスリと笑える洋服を提案してくれます」

そこに表現すべきメッセージや面白さがあれば、個性的なデザインもスッキリと身体に馴染みます。

@1977kaname

「異素材を組み合わせる“ハイブリッド”が得意なサカイから、秋冬っぽいペンドルトンとのコラボアイテムが登場。季節までハイブリッドしてしまいました」。村上さんはしっかりセットアップでご購入。ジャケット¥129,600(税込)カイ(サカイTEL:03-6418-5977)

「ヴェルナー・パントンが残した色やデザインに着想を得たコートは、全面が虹に覆われたような透明感のあるデザイン」。ミッドセンチュリーの色彩が、トレンドと呼応しています。コート¥211,680(税込)/ドリス ヴァン ノッテン(ドリス ヴァン ノッテンTEL:03-6820-8104)

「このアロハシャツは、子どもの頃に文房具などで慣れ親しんだ、見る角度によって模様が変わる素材“レンチキュラー”を採用」。アロハにふさわしい、楽しくなるようなデザイン。シャツ¥69,120(税込)/ダブレット(スタジオ ファブワークTEL:03-6438-9575)

「今季のトレンドのなかでも、気軽に楽しめる“スポーティ”は、ぜひとも積極的にトライしていただきたい」。ポップな色みのデザインも、スポーティなアイテムなら意外と合わせやすい。ブルゾン¥203,040(税込)/マルニ(マルニジャパン TEL:03-6416-5486)

気になるスタイルを取り入れて発信する、スタイリストはこれをチェック。

櫻井賢之/スタイリスト メンズファッション誌の編集部を経て、2001年よりフリーのスタイリストとして独立。モード、クラシック、ストリートと、各ジャンルに造詣が深く、最新のトレンドも自ら着て実践する、根っからの服好きとして知られる。

百戦錬磨のデザイナーによる、超注目の新ブランド

最新のトレンドやブレイク前夜のブランドに対して情報網を張り、気になるスタイルは誰よりも早く取り入れ、自身で咀嚼した上で他者へと発信していく櫻井賢之さん。今季注目するのは、数々のビッグメゾンでデザイナーを歴任したステファノ・ピラーティが新たに立ち上げた、「ランダム・アイデンティティーズ」のアイテム。

 「ピラーティはあるインタビューのなかで、ファッションの技術や技能が、手法を伴わないただの“アイデアの応用”と化してしまったと、現在のファッションシーンに対して強烈な批評を展開しています。さらに、これまで“シックは売れない”という言葉を何度も耳にしているが、たとえ売れなかったとしても、私は断固としてシックを主張する、とも語っています。そんな彼の心意気に惚れて、気がつけば、今季のコレクションを何ルックもまとめて購入していました」

ストリートのトレンドも過渡期に差しかかったいま、実績のある実力派デザイナーの提案が、目の肥えた櫻井さんの物欲を刺激したようです。

@masayukisakurai1009

「広告費をかけずに、限界まで削ぎ落とした価格設定にも驚かされます」。革新を追い求める新時代の旗手の動向に、今後も注目です。ベスト¥24,000(税込)、ジャンプスーツ¥35,000(税込)/ともにランダム・アイデンティティーズ(SSENSE www.ssense.com)


…以上、「インフルエンサー6人が狙う、“本気モードで欲しい”春夏アイテムを公開。」でした。こちらの記事は、2019年Pen3/15号「春夏ファッション特大号 本気モードで欲しい服。」特集からの抜粋です。気になった方、ぜひチェックしてみてください。アマゾンで購入はこちらから

インフルエンサー6人が狙う、“本気モードで欲しい”春夏アイテムを公開。

  • 写真:宇田川淳
  • スタイリング:満園正明
  • 文:佐野慎悟

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