2018年限定復刻「レッド・ウィング」のブーツには、革の色へのこだわりが詰まってます。

  • 文:高橋一史

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復刻アイリッシュセッター「#8877」¥49,896(税込)

ワークブーツの代名詞的存在として、揺るがない人気を誇る「レッド・ウィング(RED WING)」。グッドイヤーウェルト製法による本格靴でありながら、手に届きやすい価格帯で、幅広い層に支持されています。本国アメリカでリアルワーカーが履く作業靴だったこのブランドに、高いファッション性を見出した日本では、たびたびブームも巻き起こっています。このたび、2018-19年秋冬シーズンに限定復刻されたロングブーツも、渋カジが流行した90年代に好評を博し、惜しまれながら2000年代前半に廃番になったモデル。ワークブーツが再び注目されてきたいま、絶好のタイミングでカムバックした一足です。

レッド・ウィングを代表する「アイリッシュセッター」の、レッグが長い8インチ版「#8877」です。アウトドアでは足首からふくらはぎまで広範囲が保護され、パンツの裾をインすれば、水たまりやぬかるんだ道もなんのその。ワークブーツの醍醐味を存分に味わえます。ファッションとしても、ロング丈を活かした、足元をスリムに引き締めるスタイリングができます。パンツの裾を上に被せれば、ショート丈のワークブーツと見た目が変わりません。

今回の復刻で大きく注目したいポイントが、革の色です。かつて日本で人気が高かった “赤茶色” が、90年代のアメリカで不評だったため、95年になり、80年代以前に使用されていた明るいブラウンの革に変更されました。その翌年に、日本の独自企画で再び採用されたのが、赤茶の「オロラセット『ポーテージ』」です。そこで今回、ロングブーツ#8877を復刻するにあたり、96年モデルの忠実な再現が目標とされました。現行品の赤茶革を流用せず、わずかに赤みの強い、当時に近い革が用いられています。よく見比べないと現行品と判別できないほどのマニアックなこだわり具合が、実にレッド・ウィングらしいといえるでしょう。

ブラウンのハトメ、白ダンボールの収納箱など、他にも当時のテイストが甦っています。この秋に再び履きたいワークブーツの購入候補として、要チェックの名品の誕生です。

ベロ裏の復刻タグは、96年の日本企画モデルに限りなく近い、味わい深い80年代のものを採用。

「懐かしい!」と声を挙げる人が続出しそうな、白ダンボールの復刻ボックス。

問い合わせ先/レッド・ウィング・ジャパン
TEL:03-5791-3280
www.redwingshoe.co.jp