そのTシャツに‶メッセージ″はありますか? アーティスト、リクリット・ティラヴァーニャのライブプリントに注目せよ。

  • 文:及位友美

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ティラヴァーニャとヴーが制作した作品。音楽、映画、アート、政治などの分野における、人物のポートレートとメッセージがプリントされたTシャツ。Mañana Is A Question (2014) , Courtesy of Tomas Vu Studio

旬のファッションとアートを発信する複合店舗「カオス表参道」にて、アーティストのリクリット・ティラヴァーニャとトーマス・ヴーによる展覧会が、2018年6月9日から24日まで開催されます。9日、10日の2日間はティラヴァーニャが来日し、オープニング・パフォーマンスとしてシルクスクリーンを使ったTシャツのライブプリントを披露。制作されたTシャツは展示販売されます。

リクリット・ティラヴァーニャは、観客とのコミュニケーションを重視するリレーショナルなアートの第一人者です。本展『Do We Dream Under the Same Sky?』で見られるのは、プリントの技法やミックスメディア、パフォーマンスなど多彩なん作品を手がけるトーマス・ヴーとともに展開する、パフォーマンスとインスタレーションのシリーズ作品。13年にアメリカやコロンビア、スペインなどでスタートした、10年計画の壮大なアートワークです。ライブ・パフォーマンスでは、参加者が選んだ音楽、映画、アート、政治などの分野における、さまざまな人物のポートレート1点とテキストを、Tシャツにプリント。「自分の身のまわりの文化的な風土について改めて疑問をもってほしい」というメッセージが込められています。Tシャツというパーソナルで親しみやすいメディアを用いながらも、ポリティカルな意味合いがそこには含まれているのです。

「アートを媒介により多くの人々と繋がり、メッセージを共有したい」という彼らの思いから、初の日本での開催が決まった本展。ライブ・パフォーマンスは、ティラバーニャの制作風景を目の当たりにできる貴重な機会です。お見逃しなく!

過去のパフォーマンス風景。シルクスクリーンを用いてポートレートとメッセージをプリントするティラヴァーニャ。Mañana Is A Question (2014) , Courtesy of Tomas Vu Studio

新聞紙を使ったアートは、ティラヴァーニャとヴーの代表作。写真はニューヨークのコロンビア大学内にある、トーマス・ヴーのスタジオでの制作風景です。本展でも、世界各国の主要紙を使ったアートを展示販売予定です。

『Do We Dream Under the Same Sky?』(僕らは同じ空の下で夢を見るのだろうか?)
開催期間:2018年6月9日(土)〜6月24日(日)
開催場所:カオス表参道
東京都渋谷区神宮前 4-10-5 1F
TEL: 03-6432-9277 
営業時間:11時~20時
無休
会期中入場無料