ユニークな造形で異彩を放つ、彫刻家・野原邦彦の『ステキな時間』展へ行こう。

  • 文:阿部博子

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『春風』2015年

クスノキやケヤキなどを用いて、何気ない瞬間や状況を映した作品を制作する彫刻家の野原邦彦。従来の具象彫刻にとらわれない意表を突く造形センスと、鮮やかなパステルカラーの色彩表現で、いま注目を集めるアーティストです。そんな彼の個展『野原邦彦 ステキな時間』が、2017年12月24日(日)から2018年1月2日(火)まで上野の森美術館にて開催されます。

本展では、世界各地で収蔵されている立体・平面合わせて、200点以上の作品が集結。野原初の大規模個展として、さまざまな試みが企画されています。目玉のひとつが、来場者が作品に直接触れられる“手で鑑賞”するエリア。ほとんどの美術館では作品に触れることはタブーとされていますが、手で触れることで木の温もりや匂い、彫り跡などのディテールをダイレクトに感じることができます。さらに、野原の制作現場である「アトリエ・バンクハウス」を再現して制作の様子を公開。野原邦彦の挑戦を、体感してみてください。

『こぼしたココアとおかわり』2017年

野原邦彦は1982年生まれのアーティスト。香港や台湾など、アジア各国でも展覧会を行っている。

『野原邦彦 ステキな時間』

開催期間:2017年12月24日(日)〜2018年1月2日(火)
開催場所:上野の森美術館
東京都台東区上野公園1-2
TEL:03-3833-4191
開催時間:10時〜17時 ※入場は閉館の30分前まで
会期中無休
入場料:一般¥1,000(税込)
www.ueno-mori.org