亀山達矢と中川敦子からなるユニット、tupera tupera(ツペラ ツペラ)が結成されたのは2002年のこと。絵本やイラストレーションをはじめ、舞台美術やアート・ディレクションなど、その多岐にわたる活動は、どこかで目にしたことがあるはずです。結成から15年目を迎えた今年、彼らのこれまでの作品を集めた展覧会『ぼくとわたしとみんなのtupera tupera絵本の世界展』が横須賀美術館で開催中です。
ベースとなる48種類の「顔」の絵に、自由に貼り付けられる目、鼻、口などのパーツシールが付いたシールブック『かおノート』をはじめ、第18回日本絵本賞を受賞した『しろくまのパンツ』や『パンダ銭湯』など、その作品はいずれも色鮮やかでデザインもユニーク。子どもたちが夢中になってしまうユーモアにあふれています。そんな彼らのこれまでの全作品に加え、原画や絵本のラフ、アイデアノート、手づくり雑貨、工作など約300点が会場に並びます。
コラージュでつくられることの多い彼らの作品ですが、原画の細かな表現を、実物はもちろん制作過程の映像からも知ることができるのにも注目。また、印刷では味わえないさまざまな仕掛けや美しいディテールは、子どもと自宅で遊ぶ時にも使える楽しいアイデアに満ちています。ものづくりに携わる人にとっては新しい発見もあるかもしれません。まさに子どもから大人まで楽しめる、心躍る展示です。海に面した気持ちのいい横須賀美術館で、tupera tuperaの世界を楽しみましょう。
『ぼくとわたしとみんなのtupera tupera 絵本の世界展』
開催期間:2017年9月9日(土)~11月5日(日)
開催場所:横須賀美術館
神奈川県横須賀市鴨居4-1
TEL:046-845-1211
開館時間:10時~18時
入館料:一般¥900(税込) ※11月3日(金)は入館料無料
www.yokosuka-moa.jp