幕末の開港以来、歴史的なランドマークが数多く残る横浜。「大さん橋(横浜港大さん橋国際客船ターミナル)」も間違いなくそのひとつです。大さん橋の前身である鉄桟橋が完成したのが明治27(1894)年、以来120年あまりのあいだ、国際貿易港として関東大震災、太平洋戦争、その後の高度経済成長など日本の歴史を見つめてきました。かのチャーリー・チャップリンも船で来日して大さん橋に降り立ったとか。現在の姿の大さん橋が完成したのが2002年、いまでは大型客船が複数停泊できる国際旅客船ターミナルとなり、年間100隻以上の客船が寄港する横浜のシンボルとなっています。
「飛鳥Ⅱ」など全長250m級の豪華客船を間近に見ることができる大さん橋の屋上ウッドデッキは、「くじらのせなか」と呼ばれ、24時間無料で開放されているので芝生広場には人々が憩い、黄昏時から夜にかけては横浜屈指の絶景スポットとして賑わっています。船の向こうには赤レンガ倉庫や大観覧車コスモクロック21、みなとみらいのビル群がそびえ立ち、これぞ横浜! な景色が広がり、空気の澄んでいる日には富士山やスカイツリーまで見えるそうです。
また、デッキフロアの下階は「くじらのおなか」とよばれる大空間があり、広さ約2,000㎡、天井高6.5~7.5mある最大1,200名の収容が可能な大さん橋ホールでは、コンサートやイベントなど年間さまざまな催事が開催されています。
9月17日から20日までの4日間は、横浜ランドマークタワーの高さとほぼ同じの「セレブリティ・ミレニアム」や、18階建ての建物と同じ高さの「ダイヤモンド・プリンセス」、10月に就航25周年を迎える「飛鳥Ⅱ」などの大迫力の豪華客船が相次いで寄港し、圧巻の光景を目にすることができます。さらに、ちょうどこの期間中は、大さん橋ホールにて、日本でもっとも歴史のあるビールイベント「ビアフェス横浜2016」が開催されており、豪華客船が目の前に迫る大さん橋が、まるごとビアガーデンへと姿を変えます。
横浜ならではの景色で、ビールがもっと味わい深くなる。
日本地ビール協会が主催する「ジャパン・ビアフェスティバル」は、1998年開催当初は東京会場だけでしたが、その後、大阪、名古屋、沖縄、福岡、台湾と回を重ねるごとに開催地を増やし、2006年からは横浜でも毎年開催されています。国内外のビール醸造所が約80社、ビール銘柄が約200種類以上のクラフトビールがなんと入場料だけで何度でも試飲できる、ビール好きにはたまらないイベント。また「ビアフェス横浜」は日本最古のビール審査会「インターナショナル・ビアカップ」の入賞ビールが試飲できることも大きな特徴です。
受付で来場者全員に手渡されるテイスティング専用の「ベストアロマグラス」は、クラフトビールの味や香りをより鮮明にわかるよう特別にデザインされたもの。味も香りも違う多種多様なクラフトビールの奥深さを味わえます。各回の先着600人には「ビアフェス横浜2016」のロゴ・年号入り記念ベストアロマグラスが。開催地ごとにロゴが違うので、グラスを集めるのも楽しいですね。
1回の試飲が50mℓと少量ずつなので、さまざまなスタイルのクラフトビールを好きなだけ飲み比べることができます。巨大なガラス張りの向こうに海が眼前に広がる「大さん橋ホール」でブルワリーと来客たちの熱気に包まれて飲むか、屋上に出て潮風に吹かれつつ360℃パノラマの絶景を眺めながら飲むかはお好みでどうぞ。いずれにしてもビールの杯が進むのは必至です。みなとみらい線「日本大通り駅」より徒歩7分とアクセスも良いので、この秋は自分好みのビールに出合いに横浜大さん橋へ出かけてみませんか?(脇本暁子)
「ビアフェス横浜2016」
会期:9月17日(土)前夜祭/16時30分~19時
9月18日(日)日曜お昼の回/11時30分~15時
9月18日(日)日曜夕方の回/16時~19時30分
9月19日(月)月曜の回/12時30分~16時
※最終入場は各回終了の1時間前
※ラストコールは各回終了の15分前
会場:横浜港 大さん橋ホール
神奈川県横浜市中区海岸通1-1-4 横浜港大さん橋国際客船ターミナル
入場料:当日券¥5,000 前売券¥4,600 フード券¥1,000分付き前売券¥5,500
※前夜祭に限り当日券¥4,000 前売券¥3,600
※いずれもベストアロマグラス付き。(各回とも先着600名様。前夜祭は200名様にはロゴ・年号入りの記念グラスをプレゼント)
※前売券は9月16日まで発売
問い合わせ先/クラフトビア・アソシエーション TEL:0798-70-7171
http://beerfes.jp/index_beerfes_yok.html