日に日に強くなる陽射しに夏の到来を感じる今日この頃。日本製・日本生まれのアイテムを手がける「WDH」から、目にも涼しげな技ありの夏の風物詩をふたつご紹介します。
ひとつは、花火に祭りにと夏には欠かせない扇子。なかでも、古くから人々に愛され伝統工芸品としても名高い「京扇子」は、日本の素材を使い、熟練の職人が仕上げまでの88工程を国内で手掛けたもののみに使われる商標で、いいモノの証です。扇面の紙は、渋柿からしぼった液で何層も塗り染めあげられ、補強や防水、防腐の役割を担っており、厳選された竹でつくられた仲骨も一般的な扇子より本数が多く、しなやかなやわらかい風を生み出します。長さは7寸と男女兼用で使えるサイズ。生絹の京くみひもがあしらわれた、佇まいの美しい逸品です。
そしてふたつめが、夏の景色に取り入れたい風鈴です。800年の歴史を誇る鋳物の産地 神奈川県小田原市では、いまも職人が一つひとつ手作業で音色を追求し、独特の風合いに仕上げています。風鈴立ても静岡県でつくられている繊細な表情を持つ伝統工芸品に認定されているもの。人の手で磨かれた風鈴は、経年によって色、艶が増し愛着あるものへと変化していきます。
これから本格的な猛暑が到来。そんな時、目から楽しむ“涼”で、気分もあがること間違いなしです。(Pen編集部)
WDH まるごとにっぽん店
東京都台東区浅草2-6-7まるごとにっぽん2階
営業時間:10時~20時