日本を代表する女性写真家にして、映画、ファッションなどさまざまな分野で表現活動を行う蜷川実花。こぼれ落ちるような瑞々しさ、弾けるいくつもの色彩、蜷川実花の写真には、一度目にしたら忘れられない強烈な存在感があります。彼女は、キヤノン写真新世紀優秀賞、木村伊兵衛写真賞など名だたる受賞歴に加え、2007年の『さくらん』、2012年の『ヘルタースケルター』において映画監督とし活躍するなど、注目を集めるトップランナーです。
国内を巡回し大成功をおさめた個展から5年、さらに今年で活動20年という区切りを迎えたいま、蜷川実花の作品が一同に会する展覧会が、新潟県立万代島美術館で開催されます。新作を含む460点もの圧倒的な数の作品の中には、蜷川実花を代弁するような、美しく鮮やかな色彩で作り上げられた夢のような世界に加え、華やかさの影にある暗部の存在にフォーカスした写真作品も多く展示されます。
会場は、「花」「桜」「TOKYO INNOCENCE」「PLANT A TREE」「ポートレイト」「noir」「noir・Self-Image」「花火」「Self-Image」という9つのパートで構成され、展示は部屋ごとに雰囲気もがらりと変わります。そこはまさに、さまざまな表現方法をもつ蜷川ワールドそのもの。彼女の世界を、一同に見るチャンスです。(須賀美季)
『蜷川実花展』
開催期間:2015年11月28日(土) ~ 2016年02月28日(日)
開館時間: 10時〜18時(観覧券販売は17時30分まで)
開催場所:新潟県立万代島美術館
新潟市中央区万代島5−1 朱鷺メッセ内 万代島ビル5階
TEL: 025-290-6655
休館日: 11月30日(月)、12月14日(月)、12月28日(月)〜1月2日(土)、1月12日(火)、1月18日(月)、2月1日(月)、2月15日(月)
観覧料:一般¥1,000、大高生¥800※中学生以下は無料
banbi.pref.niigata.lg.jp
all photo:©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery