9月26日公開! 酒が恋しくなる映画、日本酒の造り手「能登杜氏」を追った映画『一献の系譜』。

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    秋の日本酒“ひやおろし”が出回るこの季節。涼しい風を感じると、「今夜は熱燗で一献……」などと思う人も多いのではないでしょうか。そんな日本酒通な方にも、日本酒はよくわからないけど最近のブームでちょっと興味ありなどという方にも、おすすめしたい映画をご紹介します。

    日本の遺すべき宝として、世界農業遺産にも認定された地である能登半島の風土を舞台に、古来より日本酒を造り続けてきた技能集団「杜氏」にスポットを当てたオムニバスドキュメンタリー映画『一献の系譜』。現在の吟醸酒の礎を築いた「能登杜氏四天王」と呼ばれる、中 三郎さん、三盃幸一さん、波瀬正吉さん、農口尚彦さん。そして、彼ら全員を師とあおぐ現役のトップである坂口幸夫さんと家修さん、その下に続く若手杜氏たちを取材しています。そのなかには、能登杜氏始まって以来の初の女性杜氏・藤田晶子さんの姿も。家族と離れ、蔵全体の運命を左右するほどの重大な責任を背負わされながらも、理想の一献を追い求める「杜氏」という仕事の魅力とは?

    監督・プロデューサーを務める石井かほりさんは、日本最古の型染めの技法・木版染の職人を記録した『めぐる』や、石川県能登半島の珠洲で日本最古の揚げ浜式と呼ばれる塩づくりに勤しむ職人を追ったドキュメンタリー『ひとにぎりの塩』などの作品を手がけた人物。映画を通じて地域の魅力を発信すること。それは、石井さんの得意とするところです。『一献の系譜』では、大寒の時期、不眠不休の杜氏の過酷な仕事を2年かけて追いました。日頃見ることのできない臨場感あふれる酒造りの映像を、ぜひ映画館の大きなスクリーンでご堪能ください。(外川ゆい)

    『一献の系譜』

    監督:石井かほり
    ナレーション:篠原ともえ
    2015年 日本映画 103分
    配給:グリクリエイツ
    9月26日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
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