棟方志功と芹沢銈介の「釈迦十大弟子」全作品が、大阪日本民芸館に勢揃い。

    Share:

    左、『羅睺羅の柵』(棟方志功『二菩薩釈迦十大弟子』より)
    右、『阿那律』(芹沢銈介『釈迦十大弟子尊像』より)

    民藝運動に参加した版画家・棟方志功と染織家・芹沢銈介は、お釈迦さまの高名な弟子である釈迦十大弟子をモチーフにそれぞれ作品を残しています。それをひとつの会場で鑑賞できるユニークな展覧会・秋季特別展『棟方志功と芹沢銈介ーふたつの「釈迦十大弟子」を中心に』が、万博記念公園内の大阪日本民芸館で開催中です。

    とくに棟方志功による連作『二菩薩釈迦十大弟子』は、前代未聞の90センチを超える版画12作品をわずか1週間で完成させ、1956年のベネチア・ヴィエンナーレの版画部門で日本人初のグランプリを受賞する快挙を成し遂げています。一方、「型絵染」という技法で人間国宝の認定を受けた芹沢の『釈迦十大弟子尊像』は亡くなる前年に完成させた作品で、10作品すべてを一度に鑑賞できるのはとても貴重な機会です。

    加えて、ふたりの作品約100点を展示。天才・棟方による高僧が版いっぱいに描かれたダイナミックな構図の『二菩薩釈迦十大弟子』と、芹沢の緻密で卓越した構成の『釈迦十大弟子尊像』とを見比べることができます。まさに大阪日本民芸館ならではの展覧会、芸術の秋の展覧会巡りのひとつにぜひどうぞ。(Pen編集部)

    『迦旃延の柵』(棟方志功『二菩薩釈迦十大弟子』より)

    秋季特別展『棟方志功と芹沢銈介ーふたつの「釈迦十大弟子」を中心に』
    9月6日(土)~12月16日(火)
     
    大阪日本民芸館
    大阪府吹田市千里万博公園10‐5

    TEL:06-6877-1971
    開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
    休館日:毎週水曜日 年末年始 夏期休館・冬期休館(随時)あり 
    入館料:一般¥700 高大生¥450 小・中学生¥100
    www.mingeikan-osaka.or.jp/exhibition/special/



    記念講演会「柳宗悦―民芸を超える思想家―」
    講師:中見真理氏(清泉女子大学文学部教授)
    日時:10月26日(日)13時30分~15時(13時開場)
    会場:国立民族学博物館・第5セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
    聴講料:¥300(民芸館入館料が別途必要)
    定員:100名(要予約)

    呈茶~十茶十穀~
    深まる秋、お茶とお茶請けをご用意致します。
    担当:川西万里氏(grafティーコーディネーター)
    日時:10月26日(日)10時30分~16時30分
    料金:¥800(黒茶のお菓子付、予約不要、民芸館入館料が別途必要)
    ※お問い合わせは graf studio(TEL:06-6459-2100)まで

    みんげいゼミ「知られざる棟方志功の実像―釈迦十大弟子をめぐって-」
    講師:奥野達夫氏(南砺市福光美術館館長)
    会場:大阪日本民芸館・和室
    日時:11月30日13時30分~15時(13時開場) 
    定員:50名
    料金:¥1,000(お抹茶・お菓子を含む、民芸館入館料が別途必要)

    「ふたつの釈迦十大弟子の魅力を探る」
    講師:小野絢子(大阪日本民芸館学芸員)
    日時:10月13日(月・祝)、12月14日(日) 
    各回13時30分~15時(13時開場)※各回、同内容です
    会場:大阪日本民芸館・会議室  
    定員:20名(要予約)
    料金:¥300(民芸館入館料が別途必要)
    ※記念講演会、みんげいゼミのお申込みは、大阪日本民芸館 TEL:06-6877-1971 まで