SÃO PAULOサンパウロ
誕生日パーティの代わりに、憧れのキャラクターがメッセージをお届け!【コロナと闘う世界の都市から】
幼い子どもの誕生日を盛大に祝う習慣があるブラジル。誕生日パーティは主役の子どものクラスメイトのみならず、その親まで招待して行うことも珍しくなく、子どもたちの世話役にエンターテイナーの“お兄さん”や“お姉さん”を雇うこともある。新型コロナウイルスによる自主隔離期間中には、こうしたパーティを開くことができず、主役になれない子どもは悲しみ、パーティ業者は収益激減に苦しんでいる。
サンパウロ州内陸ピラシカバ市の「アニマニア・エントレテニメント」は、ディズニーやマーベルの人気キャラクターに扮したエンターテイナーを派遣する、創業10年を迎えるパーティ業者だ。地方でNo.1の大手だが、コロナ禍で受注は98%減少。そこで派遣事業が行えないならばと、スマートフォンによる新たなサービスを開始した。保護者から注文を受けると、キャラクターになりきったスタッフが、ビデオ通話で子どもに誕生日のお祝いメッセージを伝えるというものだ。
「小さい子どもたちは、パンデミックによる隔離された生活が理解できないだろうと思います。そんな難しい状況でも、子どもたちに少しでも楽しんでもらえたらと思ってサービスを始めました」と代表のジョアン・ブルガロンさんは話す。
パンデミック以前の収益を取り戻すには至っていないが、この新しいサービスの受注は徐々に増えているそうだ。