餃子にビールの町中華系モデル、
おこもり生活始めました。

  • 撮影:田邊 剛
  • 文:佐野慎悟

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餃子にビールの町中華系モデル、
おこもり生活始めました。

撮影:田邊 剛 文:佐野慎悟

vol.39
在原みゆ紀
モデル/大学生

完全なアウトドア派で、「家での過ごしかたがまったくわからない」と語る在原みゆ紀さん。普段は「本を読むのも外で」というほど、家の中でじっとしているのが苦手だという。はたして、おこもり生活と、どうやって向き合うのだろうか。

コロナウイルスに打ち勝つために、いま我々ができるいちばん手軽で、最も効果的な方法といえば、そう。外出自粛! 世間にうっすらと自粛ムードが漂い始めた2020年3月初旬、普段はアウトドア派でほとんど家にいないというモデルの在原みゆ紀さんに、「おこもり生活」の有意義な過ごし方を考えてもらった。

自転車と餃子とヴィンテージTシャツをこよなく愛し、普段は暇さえあれば愛車(ジェイミス社のグラベルロード)で街中を走り回り、どこかの町中華で餃子とチャーハン(自転車じゃない時はもちろん生ビールも!)をかきこんでいる在原さん。その行動パターンだけを見ると中年のオジサンと区別がつかないのだが、本人は正真正銘、1998年生まれの21歳。雑誌や広告などで活躍しているモデルである。大学にも通っているが、彼女が勉強しているのは「妖怪」のこと。

若干オヤジっぽい趣味をもつ、妖怪に詳しいモデルがいてもなんら問題はないのだが、彼女が口を開くたびに、いろいろと問い詰めたくなる要素がさらに次から次へと飛び出してくるものだから、知れば知るほど、在原さんのことがもっともっと知りたくなる。その中毒性は、もしかしたら餃子ゆずりなのかもしれない。なにはともあれ、外出自粛のご時世である。在原さんの1日をお手本に、おこもり生活を充実させてみてはいかがだろうか。

家の中でなにをすればいいのか。考えれば考えるほど、途方にくれるばかり。在原さんが着ているTシャツは、謎のメジャーリーガーの姿がプリントされたヴィンテージTだ。

ふと思い立ち、先日友人からもらったというピンク・フロイドのTシャツに袖を通した在原さん。お腹の部分にかなり大きな穴が空いているが、それもまた「可愛い」のだとか。「1990年代のヴィンテージTが好きすぎて、自分のコレクションを自慢するために自費出版で写真集まで出しちゃいました」と在原さん。

古着屋さんに行きたい気持ちを抑えつつ、Tシャツ以外のことを考えようとした在原さんは、ふと冷凍庫の中にうやうやしく保管されている、取り寄せ餃子の存在に気づく。しかも水餃子と焼き餃子の2種類を取り寄せていたはず。

「じゃじゃーん!」とさっそく餃子を調理し、いざ実食。左から、代々木上原「按田餃子」の「大根と搾菜」10個入¥880(税込)、富山県「ミッちゃん餃子」の「冷凍餃子」12個入¥600(税込)

「水餃子も焼き餃子もどっちも大好きですが、でもどっちか選べと言われれば水餃子。按田餃子はハトムギ粉を使った生地のモチモチ感がたまらない♡」

「餃子のタレでいちばん好きなのは酢コショウ。香酢のみも好きです」

「餃子とビールは世界を救うと思うんです。これがあればみんな幸せになれる」と、焼き餃子に手を伸ばす前にビールで口の中をリセット。

「焼き餃子はまず、この裏側のプリッとした“おけつ”部分をしっかり愛でてから、酢コショウでサクッといただきます。ミッちゃん餃子は新鮮な材料を使っているから、冷凍でも賞味期限が早いんです。ニンニクがしっかり効いていて、取り寄せ餃子の中ではいちばん好きなタイプかも」

水餃子も焼き餃子もたくさん食べて、ビールも飲んでお腹はパンパン。「うー、ちょっと食べすぎた」となるのも当然。大好きな餃子の余韻に浸っていると、満足感とともに眠気も訪れる。

と、思いきや、突然バサッと起き上がって雑誌を読み始めた在原さん。90年代のメンズストリート誌を読み漁りながら、Tシャツの情報収集を開始。彼女は世代のわりには断然アナログ派で、自転車も餃子もTシャツも(妖怪も?)、情報収集は紙媒体か、詳しい人から直接聞くスタイル。

餃子×ビールの満足感と、時間をもて余したおこもり生活は、どうしても眠気を誘う。Tシャツ特集を枕に、どんな夢を見るのだろうか。

やっぱり町中華好きの若者は、餃子の夢を見ているのだろう。どこか遠くで餃子を焼く音がする……。それは彼女が送った餃子愛を、誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ。

Q1
普段どのようにSNSを活用していますか?
A
情報収集。最近、「いちばん速く情報を得られるツールはTwitterなのでは」と思っています。
Q2
好きな食べ物は?
A
餃子、炒飯。
Q3
よく行くお店は?
A
よく行くので、内緒です。
Q4
趣味は?
A
餃子ビー、サイクリング、お散歩、早起き。
Q5
好きな映画は?
A
明日が楽しみになるような映画(笑)。
Q6
好きな音楽は?
A
聴いていて心地のよい曲全部。
Q7
理想的な休日の過ごし方は?
A
早起きして朝ごはんつくってコーヒー飲んで、お散歩して、古着屋行って、中華で締める!!
Q8
好きな男性、もしくは女性のタイプは?
A
自分をもっている人、ブレない人。
Q9
最も尊敬する人は?
A
母。
Q10
自分らしくいるための、あなたのモットーは?
A
実はそんなにみんな私のこと見てないわよ!
Q11
逆境に陥った時にはどうやって立ち直る?
A
おいしいものをたくさん食べて、たくさん寝る!
Q12
仕事で得た最大の教訓は?
A
今日1日を精一杯頑張ること。
Q13
世の中にもっと増えたらいいのにと思うものは?
A
コーヒー屋、早起きさん、マスク。
Q14
いままでSNSで反響が大きかった投稿は?
A
私服を載せた投稿。
Q15
SNSでなにか失敗をしたことは? そこから得た教訓は?
A
失敗はまだしていない、はず(笑)。これからも著作権などのデリケートな部分は気にして、SNSを上手く利用したいと思っています!