ウディ・アレンが映画『アニー・ホール』で着こなした、トラッドな愛用品、セルフレームの眼鏡

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    ウディ・アレンが映画『アニー・ホール』で着こなした、トラッドな愛用品、セルフレームの眼鏡

    文:小暮昌弘(LOST & FOUND) 写真:宇田川 淳 スタイリング:井藤成一
    イラスト:Naoki Shoji

    第3回 「タートオプティカル」の黒ぶち眼鏡

    1977年制作の映画『アニー・ホール』。NYを舞台に男女の恋と別れを綴ったラブストーリーで、映画の出来も素晴らしいのですが、主演したウディ・アレンとダイアン・キートンの着こなしは、いまでもとても参考になります。ウディ・アレンは、いつもツイードジャケットに小柄のチェックシャツ、パンツはプリーツが入ったチノパンを合わせ、黒のセルフレームと相まって、ナードな雰囲気を醸し出しています。ダイアン・キートンの着こなしもセンス抜群です。太めのチノパンにベストを合わせたマニッシュなスタイルで、世界のファッショニスタを魅了しました。映画の中でも、リアリティある彼らの着こなしは、重要な役割を果たしています。今月紹介するのは、まさに1970年代から80年代にかけてのスタイルのお手本ともいえる、ウディ・アレンの愛用した品々です。第3回は彼が愛用したモデルを復刻したセルフレームの黒ぶち眼鏡をピックアップしました。

    モデル名は「BRYAN(ブライアン)」。黒の色とウエリントンタイプのデザインがウディ・アレンらしいところです。直線的なブローラインを備えながらも、立体的で美しいフォルムを感じさせるモデルです。¥39,960(税込)/ジュリアス タート オプティカル

    神経質でセラピーに通うことも日常的なニューヨーカーを象徴するアイテムが、この映画でウディ・アレンがいつもかけている黒ぶちのセルフレームの眼鏡ではないでしょうか。
    彼が愛用していたのが、「タートオプティカル」というアメリカのブランドの「ブライアン」というモデルです。このブランドは1950年代初頭に誕生した眼鏡ブランドで、創設者はジュリアス・タート。その意志を引き継ぐブランドとして2017年、甥のリチャード・タートらが新たに立ち上げた眼鏡ブランドが「ジュリアスタートオプティカル」です。リチャードは「タートオプティカル」にも深くかかわりをもち、数多くの資料などももっている人物。ヴィンテージメガネにおいての知名度や人気の高いモデルを中心にリアルなフォルムを再現したコレクションを揃えています。
    ウディ・アレンが愛用した「ブライアン」も、同じモデル名で復刻されています。オリジナルではテンプとヨロイにダイヤ鋲のあるモデルと、ないモデルがありますが、このモデルでは希少性の高いダイヤ鋲入りのデザインを採用、直線的なブローラインも見事に再現されています。昨今のファッションのトレンドである「ナード・ギークスタイル」の代名詞と言われるのが、ウディ・アレンです。その着こなしを極めるには、セルフレームの黒ぶち眼鏡は必須といえるでしょう。

    テンプルとヨロイの部分には、オリジナルモデルと同じダイヤ鋲が付けられています。眼鏡のクラシックなデザインにアクセントを与えてくれます。

    オリジナルモデルと同じく、モデル名は「BRYAN(ブライアン)」を。モデル名はテンプルにブランド名とともに刻印されていますが、美しい仕上げです。

    この眼鏡にはブランド名が入ったレザー製の眼鏡ケースが付属します。持ち運びにも便利そうな形状です。

    問い合わせ先/ザ・ライド:TEL.03-6447-2666