こっちはスウェーデン代表が優勝かな!? ボルボ XC40で体験したいアーバン・クルーズ・トーキョー

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    東京車日記いっそこのままクルマれたい!

    第67回 Volvo XC40 R-Design / ボルボ XC40 Rデザイン

    こっちはスウェーデン代表が優勝かな!? ボルボ XC40で体験したいアーバン・クルーズ・トーキョー

    構成・文:青木雄介

    編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー カマロ改。手に入れて11年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

    欧州カー・オブ・ザ・イヤー2018受賞。黒も塊感があっていいけど、フロントグリルが黒なので明るい色のほうがデザインは際立つね。スマホのワイヤレス充電とか、トランクルームには買い物袋を吊り下げるフックがあったり、実用性も充実している。

    ワールドカップ ロシア大会真っ盛りの現在、ボルボ XC40のアジリティ(敏捷性)に優れた走りに触れると、どうにも昨晩見たサッカー選手にたとえたくなるわけです。体幹がしっかりしていてコンパクト、かつ瞬発力に優れるって、いかにもサッカー選手っぽい。この点、残念ながら今回のスウェーデン代表には見当たらないけど、フランス代表の19歳、キリアン・エムバペなんかがピッタリくるよね。単純なアジリティだけで言うと、我が日本代表の長友佑都あたりも引き合いに出したくなるけれど、「!?」と一瞬息を飲むスピードをもっている点で、XC40は特別なインパクトがある。この瞬発力は、乱立しているコンパクトSUVの中においては群を抜いているのだ。

    ともかく搭載されたT5と呼ばれる、2ℓの直列4気筒ターボと車体のマッチングが素晴らしい。鋭く立ち上がるトルクが抜群に気持ちいいから、都市での日常運転が軽快すぎて最高なんだな。アクセルを踏むと、あふれるポジティブ感。陽気に「GO! GO!」ってクルマが誘ってくる感じ。ボルボに限らず2ℓ直4ターボは、あらゆる車種に搭載される万能型のスタンダードなわけだけど、ターボの特性をうまく乗り味にスイッチさせているところがミソ。これってフランス車の特徴でもあったんだけど、いきいきとした操作感のアーバンな特性をもったクルマにするには、絶対必要条件なんだって気づかされたね。その点XC40は、おそらく現行のコンパクトSUVにおいては、最もよくできている。

    実際のところ、XC40には世界中が驚いているようだ。「スカンジナビア」が殺し文句のポジショナルプレーをしていたボルボが(失礼)、メインストリームのど真ん中に最も都市が似合うクルマをもってきたわけ。デザインは言わずもがなで、先行発売されているXCシリーズを踏襲しているけど、デザインそれ自体が濃縮されてより精悍に、よりソリッドになっている。イングリッシュブルドックをイメージしたというだけあって好戦的だし、コンセプトの完全な再構築を試みているよね。たとえばインテリアはフェルトやアルミニウムパネル、表面加工の異なるプラスティック素材が精緻に組み合わされているんだけど、エンボスで見せたり、さらに照明に工夫があったり、そのデザインへの情熱に心動かされるものがある。

    まぁ、それがスカンジナビアと言われれば身も蓋もないけど(笑)、「その前置きいらなくない?」って思えるほど、XC40のデザインは世界的なスタンダードに見えるんだ。再構築という意味で言うとボルボは、XC40にCMAと呼ばれる新しいコンパクト形状車の専用シャーシを導入してきた。剛性が高く、遮音性も高い。走りもいいけど、オーディオの音質だってすこぶるいい。さらに後退時の自動ブレーキCTAも新しく追加されたボルボの安全パッケージ、インテリセーフで「ご安全に」って感じ。走りのよさから何度もボルボの自動ブレーキを発動させちゃったんだけど、「それ止めちゃう!?」って感じですよ。そんな一歩先ゆくインテリセーフは、スウェーデン代表の堅守の要、“アイスマン”ことビクトル・リンデロフにたとえたいかな。その危険察知能力、高すぎでしょ。

    ボルボ XC40 Rデザイン
    ●エンジン:2.0ℓ直列4気筒ターボ
    ●出力:252PS
    ●トルク:350Nm
    ●トランスミッション:AT
    ●車両価格:¥5,390,000(税込)~

    問い合わせ先:ボルボお客様相談室
    TEL:0120-922-662
    www.volvocars.com/jp