果実の厚みとすーっと続く心地よい酸に、 北海道ワインの勢いを感じます。

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    日本ワインで乾杯!We Love Japanese Wine!

    #15|
    鹿取みゆき・選&文
    尾鷲陽介・写真
    selection & text by Miyuki Katori
    main photograph by Yosuke Owashi

    ソーヴィニヨン・ブラン 2015

    いまから10年ほど前は、北海道でワインがつくられていることを知る人は、あまりいなかったかもしれません。ところがどうでしょうか?いまや北海道は、長野県と並び、日本でワインづくりがもっとも発展している土地といえるでしょう。2008年以来、毎年ワイナリーが設立されており、その数も28軒。日本で3番目にワイナリーが多い県となり、その勢いはとどまることがありません。

    そんな北海道では、これからどんなワインが期待できるのでしょうか?北海道の空知(そらち)地方三笠市でワインをつくる山﨑ワイナリーの山﨑亮一さんは、ソーヴィニヨン・ブランというブドウに大きな期待を寄せています。

    「いまはまだ、空知地方のつくり手たちのワインがあるのみですが、余市町などでも、どんどん増えていけばいいと思っています」と言います。ソーヴィニヨン・ブランについては、9回目のスイス村ワイナリーのワインでも紹介しましたね。とても香り高いワインができるブドウです。

    亮一さんによれば、このブドウは房のまわりの葉っぱをいつ取り除くかどうかで、風味が変わるそうです。青草っぽい特徴(グラッシーと表現されることもあります)が強くなったり、トロピカルな特徴が出てきたり……。亮一さんは、そうして得たフレーバーを失わないように、ブドウ果汁をきれいに保つことを心がけています。

    グラスに注いでみると、青葉のような青っぽい香りが立ち上ってきます。ところが、口に含んでみると、どうでしょう! ぱっとトロピカルな印象を受けるのです。果実の厚みもしっかりと感じられ、じつにフルーティ。そして後口には、北海道らしい心地よい酸がすーっと続いていきます。この品種のワインで有名なニュージーランド産にも負けていません!!


    果実の厚みとすーっと続く心地よい酸に、 北海道ワインの勢いを感じます。
    山﨑ワイナリーは、北海道でワイナリー設立ラッシュが始まる前に、小麦農家だった亮一さん(写真左)のお父さんの和幸さんによって立ち上げられました。現在、醸造は主に亮一さんが、栽培は弟の太地さん(写真右)が、中心になって行っています。亮一さんはとても静かな青年なのですが(文章だといろいろな思いがあふれてきます)、ひと際熱いワインへの思いを抱いています。

    ソーヴィニヨン・ブラン 2015

    ワイナリー名/山﨑ワイナリー
    ブドウ品種と産地/ソーヴィニヨン・ブラン(北海道三笠市)
    容量/750ml
    価格/¥2,850
    問い合わせ先/山﨑ワイナリー
    TEL: 01267-4-4410
    www.yamazaki-winery.co.jp/index.html

    ※写真のボトルはラベルのみ2011年になっていますが、記事の内容は2015年のワインについて記しています。


    プレゼント

    連載「日本ワインで乾杯!」では毎回、ご紹介するワインを1名の方にプレゼントします。 第15回「ソーヴィニヨン・ブラン 2015」のご応募の締め切りは、2016年7月20日(木)まで。ふるってご応募ください。  ※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。未成年者のご応募はできません。ご応募は日本在住の方に限ります。なお、伊豆諸島(大島・八丈島を除く)および小笠原村(小笠原諸島)への配送はできません。ご応募にあたっては、弊社メールマガジンへのご登録が必要です。

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