俳優・平山祐介が語る、新感覚SF映画『テネット』と、ハミルトンの腕時計。

  • 写真:宇田川 淳
  • 文:篠田哲生

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アメリカ発祥の時計ブランド、ハミルトンは、歴史的にもハリウッドの映画産業との結びつきが強く、多くの映画に時計を提供してきた。“時間を逆行させる”という話題の新感覚SF映画『テネット』もそのひとつ。今回は、映画『テネット』と不思議な時間の話、そして時計について、俳優・モデルとして活躍する平山祐介さんに語ってもらった。

左:平山祐介。学生時代にモデルデビュー。会社員生活を経てモデル活動を本格化し、海外のコレクションでも活躍。近年は俳優として活躍の場を広げており、話題となったドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS)では、主人公の上司である松平慎也を好演。 右:映画『テネット』とのコラボレーションを記念してつくられた、ハミルトンの「カーキ ネイビー ビロウ ゼロ スペシャルエディション」。

誰にとっても身近な存在である“時間”は、決して戻ることができないからこそ物語にしやすい。タイムスリップをテーマにした映画は数多いが、鬼才クリストファー・ノーラン監督が映画『テネット』で描いたのは、「逆行する時間」だった。

「クリストファー・ノーラン監督の作品はどれも好きです。設定は非日常なのに、自分の隣で起きているような日常性も感じるのが面白い。テネットで描かれているのは基本的に“人間”であり、友情や愛情など普遍的なことなのですが、そこに逆行する時間というスパイスが加わることで、ストーリーが何倍にも面白味を増している。随所にちりばめた伏線の回収も見事ですし、作品に引き込まれましたね」と語るのは、平山祐介さん。

「出演者の演技の中にも、時間軸の変化が加わっている。それこそ目の動きや言葉の強弱によって、逆行する時間や過去と未来など、複雑に絡み合う時間との関係性が見えてくるのも面白かった」と、映画の世界に魅了されたようだった。

もしも映画のように、時間が逆行したら?

刻々と流れる時間の概念を一変させ、時間を逆行させるというこれまでになかった世界を表現した、クリストファー・ノーラン監督のSF映画『テネット』。主演である“名もなき男”を演じるのはジョン・デイビッド・ワシントン。ハミルトンの時計が果たす役割とは?

実際には時間が戻ることはあり得ないし、逆行することもない。しかし、もしもそれが実現したら平山さんはどうするか?

「僕はあの時にこうすればよかったな、という後悔はしません。会社員を辞めてモデル一本で生きていこうと思った時から、すべては自分で決断して道を選んできました。だから大人になってからの自分に関しては、過去に戻ってやり直したいことも、アドバイスをしたいこともないですね。しかし1歳になる自分の子どもが日々成長する姿を見ていると、子どもの可能性は無限大だと感じます。僕は石橋を叩いても渡らない子だったので、子どもの頃の自分には、そんなに考えすぎるなよって声をかけたいですね。もっとチャレンジしていたら、その時見えなかった景色が見えていたかもしれないので」

「僕は身体も大きいし、映画の役づくりのためにトレーニングをしているので、このくらい大きなケースの時計がいまの気分ですね。武骨なのにチタンケースで軽いというのも面白い」

人気モデルとして活躍する一方で、俳優としても活躍の場を広げている平山さんは、仕事に関しても“戻りたい時間”はないという。

「モデルの仕事も俳優の仕事も、今日はいい仕事をしたな、と思って帰宅することはありません。いつだって、もっとできることを考えますね。しかしだからといって、後悔するわけではありません。現場ではいつだって120%で仕事に取り組んでいますし、もしも足りない部分があれば、もっと自分を磨いて、次のチャンスに活かせばいいんです。こういったポジティブな考え方はモデル時代に養われました。海外のモデルたちは自分の権利を自分の力で獲得する。その姿を間近に見ているうちに、下がっちゃいけないと考えるようになった。本来は二番手が好きなタイプなんですけどね(笑)」

ケースもダイヤルも針もインデックスも、すべてがブラックで構成されている中で、秒針の先端だけがブルー(もうひとつのタイプはレッド)。この色がなにを意味しているかは、映画『テネット』を見ればわかる。

人気モデルということもあって、普段から時計に関する仕事も多い平山さんは、自身も時計好きである。

「時計はもちろん時刻を知るものではありますが、僕にとってはアクセサリーとしての意味合いのほうが大きいですね。出かける前に、どの時計を着けたいかを決めてからその日のファッションを考えています。誰に会うかとか、どこに行くかというのは時計選びの重要なポイントですし、カジュアルな時計だけど綺麗めの服を着たり、ドレッシーな時計をあえてカジュアルなファッションに合わせたりするなど、時計とファッションの組み合わせを楽しむようにしています。時計は自己主張のアイテムなんですよね」

「身に着ける時計でも、役柄を演じ分けている」

四隅のビスでガッチリとケースを固定することで、1000m防水を実現している。ケースからダイヤルまですべてブラックでまとめているため、秒針先端のレッドが映える。

時計で自己主張する。それは映画やドラマの中で平山さんが実践していることでもある。

「撮影現場では、始めに時計が何本か用意されており、そこから自分で選ばせてもらえることが多いですね。僕は時計好きってこともあるので、演じる役柄がどういう人物像なのかをしっかり考えながら時計を選びます。台本を読み込み、監督とも話し合って役について咀嚼していくことで、身に着ける時計が決まってくる。時計も、その役の人柄を演じる上で重要なんです。だから現場に入ってその時計を着けると、パッとスイッチが入りますね」

「スウェットなどに合わせてカジュアルに楽しんだり、セットアップのアクセントにしてもいいかな。いずれにせよ、この時計を着けている時は、時計をしっかり主張したくなりますね」

役者にとって、時計はとても大切な小道具であると考える平山さんだからこそ、映画『テネット』の終盤でこの時計が登場した時は、思わず唸ったそう。

「戦いの場に、このタフな時計がズバッとハマりましたね。劇中の時計はダイヤルにブルーとレッドのデジタル表示が入っていますが、それが大きな意味をもっている。時計が大写しになるシーンがありますが、それが巡行する時間と逆行する時間が入り混じった世界の中で、状況を語りストーリーを補完する大切な役割を果たしていたのが印象的でした。タフな時計なので激しい戦闘シーンをさらに盛り上げてくれますし、ストーリーに説得力を与えてくれます。衣裳のひとつである時計が、キャストのひとつになっているのは見事でしたね」

いずれも「カーキ ネイビー ビロウゼロ スペシャルエディション」。世界限定各888本。自動巻き、チタン、ケース径46㎜、パワーリザーブ最長80時間、ラバーストラップ、防水1000m。¥250,800(税込)

映画『テネット』の世界観を投影し、秒針の先端にストーリーのカギを握る「レッド」と「ブルー」を配置した限定モデル。ベースモデルは、アメリカ海軍の特殊潜水部隊に時計を供給してきたというハミルトンの歴史を投影したダイバーズウォッチで、46㎜径の巨大な時計だが、チタンケースを使用することで着用感に優れる。1000m防水という本格派のスペックながら、ケースやダイヤル、インデックス、針をすべてブラックでまとめており、時間が読みにくいというアンバランスな面白さをもっている。なおこの時計は、『テネット』のプロダクションデザイナーであるネイサン・クローリーがデザインしたスペシャルボックスに収められる。


【カーキ ネイビー ビロウゼロ スペシャルエディションを公式サイトで見る】

問い合わせ先/ハミルトン/スウォッチグループジャパン
TEL:03-6254-7371
www.hamiltonwatch.jp

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