京都屈指の観光地で、世界遺産にも登録されている清水寺。秋の夜間特別拝観の一般公開に先立ち、アメリカン・エキスプレスのカード会員のために一夜を特別に貸し切るイベントを開催。今回「TIMESCAPE(タイムスケープ)」というテーマとともに行われたイベントでは、音・光・舞による演出が、訪れた人々を平安時代から続く悠久の世界へと誘った。
鮮やかに染まった木々と荘厳な建築が、光の中に幻想的に浮かび上がる清水寺の夜間拝観。例年人気が高く多くの人で賑わうが、その一般公開に先駆けて、アメリカン・エキスプレスのカード会員のためだけに一夜限りのスペシャルなイベントが開催された。6回目の開催となるこのイベントだが、今年のテーマは「TIMESCAPE」。悠久の時の中で紡ぎ出された清水寺の魅力を、最大限に楽しんでもらうという意図が込められている。このイベントでは、梵鐘(ぼんしょう)や笛の音が秋の夜空に響き渡る“音”、闇を照らす青色行燈の神秘的な“光”、そして令和初の秋を祝う白拍子(しらびょうし)の“舞”という3つの演出に加え、通常非公開である本堂・内陣の特別拝観を含め、全8カ所のお堂が同時に開扉・献灯。秋の清水寺を贅沢に堪能できる、プレミアムな一夜となった。
厳粛で深い音色と、青龍伝説に基づく青い光に誘われて。
雨上がりで秋の夜空がいっそう澄み渡ったこの日、清水寺の僧侶、大西英玄師による梵鐘の響きが、夜間拝観開始の合図となった。遠くに輝く京都タワーや街並みをバックに、力強く鳴らされた鐘の数は7回。参道から仁王門をくぐって鐘楼横の階段を上っていくと、今度は西門からやわらかな笛の音が響いてきた。西門にその影を映しながら女性能管師が奏でていたのは、秋夜の虫の音をイメージした曲。この先どんな風景や演出が待っているのか、期待が高まっていく。
境内のあちこちを照らす青い行燈は、観音様の化身である青龍が、清水寺の音羽の瀧に夜ごと飛来して水を飲むという伝説に基づき、音羽の瀧の3筋の滝水を表現したもの。そして清水寺から天に放たれるひと筋の青い光は、観音様の慈悲を表したものだという。暗い境内を青い光に導かれるようにして進むと、次々と重厚感ある建築が現れる。重要文化財の三重塔や朝倉堂など通常非公開の場所を含め、全8カ所のお堂が同時に開扉・献灯されているのも大きな見どころだ。
なかでも注目は、通常非公開の国宝の本堂・内陣。内陣から、内々陣に祀られるご本尊のお前立や仏像を拝見することができたのだ。ご本尊は、左右の腕を頭上に伸ばした珍しい姿の千手観音菩薩で、33年に一度開帳されるという。またとない機会にたくさんの人が列をなし、帰りには厳粛な面持ちで参拝していく人も多かった。本堂舞台へ行くと、雨上がりの澄んだ空気の中、街並みの夜景が遠くに輝き、みな思い思いに記念撮影を楽しんでいた。
白拍子の舞や、清水寺ゆかりの落語を楽しむ。
“音”“光”に続く3つ目の演出“舞”では、阿弥陀堂にて白拍子の舞が披露された。白拍子は、平安時代末期から鎌倉時代に、男装して当時の流行歌や舞を披露し楽しませたという。雅楽の厳かな音色に合わせてゆったりと舞う雅な白拍子の姿に、タイムスリップしたような非日常感を味わった人も多かったに違いない。
さらにスペシャルコンテンツとして、大講堂・円通殿で、希望者の中から抽選で選ばれた70名を対象に催されたのが、清水寺貫主の森清範師のご法話と、五代目桂米團治師匠による落語「はてなの茶碗」。森貫主のお話は、清水寺本堂の修復から世界平和や命の尊さまで、軽妙かつやわらかな調子で語られ、笑いを交えながらも真剣に耳を傾ける人が多かった。清水寺の音羽の瀧、そのほとりにある茶屋を舞台にした「はてなの茶碗」では、声色やリズムを豊かに変えながら臨場感たっぷりに演じる、米團治師匠の話芸が会場を沸かせた。
境内各所を歩き回ったゲストを癒すために、境内の4カ所の茶屋では甘酒がふるまわれた。提灯が軒先を照らし、赤い毛氈(もうせん)が敷かれた昔ながらの茶屋でいただく熱々の甘酒は、非日常なひと時のよい締めになったのではないだろうか。悠久の時が紡ぎ出す風景の中で、未知の体験へと導かれた今回のイベント。より豊かで充実したライフスタイルを後押しする、アメリカン・エキスプレス・カードだからこそ体験できた、唯一無二のプレミアムなひと時となった。
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