完璧な盗難防止システムを備える、噂のスマートバイク「バンムーフ」の魅力に迫る!

  • 写真・ムービー:宇田川 淳
  • 文:遠藤 匠
  • ムービー:bueno

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昨春、日本に初上陸したオランダ発の新進自転車ブランド「バンムーフ」は、スマートフォンと連動したハイテク装備を誇るスマートバイクで話題を集めています。今回はその最新モデルと電動アシスト機能付きモデルの魅力を、ブランドマネジャーのティム・オダーネルに解説してもらいました。

三角形を基調とした、剛性を高めるフレーム構造が印象的な「バンムーフ」のスマートバイク。きわめてミニマルな外観とは裏腹に、スマートフォンと連動するハイテク機能を満載している。

健康志向に加え、環境保全の観点からも自転車に乗り始める都市生活者が、いま世界的に増えています。そうしたなか、どの都市でも社会問題になりつつあるのが、転売などを目的とした自転車の盗難被害です。この自転車ブームにつきまとう諸問題を、ITを駆使した先端技術で解決しょうとしたのが「バンムーフ」のスマートバイクなのです。

このスマートバイクの最大の特徴は、スマートフォンと連動した完璧な盗難防止システムにあります。車体に近づくと専用アプリを介して所有者を認識、解錠するキーレスロックを実現。オーナー以外の人が車体を動かそうとするとアラームで警告するだけでなく、万が一盗難にあったと検知されれば位置情報のトラッキングが開始されます。そんなサイクリストにとって心強い機能を備えたスマートバイクの最新モデル「スマートX」に加え、電動アシスト機能付きモデル「エレクトリファイドX」の驚きのスペックを、ブランドマネジャーを務めるティム・オダーネルに解説してもらったムービーとともに紹介します。

スマートバイクがもたらす、これまでにない自転車体験とは。

スマートバイクの革新性を解説してくれた、ブランドマネジャーのティム・オダーネル。スマートXのタイヤサイズは24インチで、対応身長は155cmから200cmのユニセックス仕様。車体のカラーバリエーションは、写真のフォグホワイトとサンダーグレーの2色展開。3速ギア¥120,000(税込)、8速ギア¥145,000(税込)

スマートバイクの魅力を解説する前に、まずはバンムーフがどのようなブランドなのかを、ブランドマネジャーを務めるティム・オダーネルに聞いてみました。
「2009年にオランダで創業したブランドで、『都市生活における移動手段を、楽しく快適なものに変革したい』という思いで、新感覚の自転車を自社開発しています。機能の多くをアプリケーションが担う仕組みを採用しているので、スマートフォンのアプリのように常に最新の機能にアップデートしていける。フィリップスと共同開発したLEDライトも、半永久的な耐用年数を誇ります。創業者のティーズとタコのカーリエ兄弟は、ロングライフで優れた自転車を開発することで、ライフスタイル自体もよりよいものに変えていけると考えているのです」

そんな革新的なマインドをもつブランドを体現するのが、最新モデルのスマートXであり、電動アシスト機能付きモデルのエレクトリファイドXなのです。まずは、今夏デビューを果たしたスマートXの魅力をひも解いていきましょう。

三角形を基調としたフレーム構造により、剛性とミニマルな造形美を実現。上部フレームの位置を下げることによって、対応身長を広げユニセックスでの使用を可能にした。
前後のライトやスピーカーなど、電子機器がすっきりと格納された上部フレーム。スマートフォンの専用アプリと連動することで、所有者を認識し自動的に解錠するキーレスロックを実現した。

スマートXに盛り込まれた特筆すべきスペックと言えば、やはりかつてないほどの充実したセキュリティ機能。オダーネルも自信をもって、その特徴を説明してくれました。「スマートフォンの専用アプリを介して所有者を認識するので、それ以外の人が車体を動かすと段階的にアラームの音量を上げ警告、盗難を抑制します。一方、オーナーが車体に近づくと自動的に盗難防止システムとロックが解除されるので、煩わしいチェーン式ロックなどを持ち運ぶ必要もありません」
と、これだけでもサイクリストにとって魅力的な機能なのですが、その先がまだあるようです。
「万が一盗難にあったと検知されれば、位置情報のトラッキングを開始。車体のライトとアラームでSOS信号を発信し、すべての機能が停止します。また同時に、バンムーフのバイクハンターと呼ばれる専任スタッフに通報され、盗難車の追跡と回収が行われるというわけです」

こうした盗難防止対策だけでなく、その利用サービスもかなり画期的です。今夏、新たに導入された定額料金制プラン「バンムーフ・プラス」は、月額料金(スマートXは 3速ギア¥2,500、8速ギア¥3,000)でスマートバイクを利用できるというもの。このプランには車体のメンテナンス料金も含まれ、故障した場合でも無料で修理を受けられるなど、アフターサービスの体制も万全。なによりも音楽や動画を楽しむような感覚で、スマートバイクのオーナーになれるというのだから驚きです。


世界に衝撃を与えた、最も先進的な電動アシスト自転車。

バンムーフ独自のスマートテクノロジーに加えて、電動アシスト機能を搭載した現行モデル、エレクトリファイドX。1回の充電で最大150kmの走行が可能。車体のカラーバリエーションは、写真のホワイト、ブラック、イエロー、ブルーの4色展開。¥310,000(税込)

バンムーフは、電動アシスト機能を搭載したスマートバイクの最新モデルの発売を今年末に控えています。ここでは、その現行モデルとなるエレクトリファイドXで、どんなパフォーマンスが期待できるのかを検証してみました。スペックとしては250Wのハブモーターを採用し、時速24kmまでの電動アシスト走行が可能。しかもハンドル横のブーストボタンを押せば、より力強く加速するので、坂道を上る時や向かい風が吹いている時の走行もサポートしてくれる設計になっています。
「パワフルなバッテリーは、充電をすべて使い切ってからでも約6時間でフル充電されます。ちなみにこれはスマートXにも共通することですが、ライトやスピーカーなどの電子機器は、ペダルをこぐ動力でセルフ充電されるのでバッテリー切れの心配はありません」

このようにオダーネルも、その性能を誇らしげに解説してくれました。電動アシスト自転車は、ヨーロッパでは「イーバイク」と呼ばれ、都市生活者の間で空前のブームになっているとのこと。そんな自転車先進国、オランダの技術に裏打ちされた走行性能に、万全のセキュリティ機能を備えているとなれば、世界中でこのスマートバイクが注目を浴びているのも頷けますね。

電動アシスト用のバッテリーや電子機器が、すっきりと格納された上部フレーム。衝撃吸収性に富んだエアサスペンション採用のサドルなど、パーツも最新のもので構成されている。
ハンドルを握りながら、無理なく押せる位置に配されたブーストボタン。押した瞬間に力強い加速を実感できるので、坂道に限らず荷物の多い時などにも活躍してくれそうだ。

エレクトリファイドXは電動アシスト機能付きモデルでありながら、バッテリーや電子機器を上部フレーム内にすっきりと格納し、きわめてミニマルな造形美を実現しました。これはスタイリッシュなデザイン性とともに、取り出しやすいカートリッジシステムを採用して修理や交換を簡単に行うためでもあります。機能性とデザインだけでなく、メンテナンスやロングライフにも配慮した設計は、自転車が生活に根付いているオランダならではの発想と言えるかもしれません。

ちなみにバンムーフは今年8月下旬、東京・原宿に日本初となる旗艦店「バンムーフ・トウキョウ」を新規オープンする予定です。今回紹介したスマートバイクの最新モデル、スマートXと電動アシスト機能付きモデルのエレクトリファイドXの試乗はもちろん、従来のサイクルシーンを劇的に変える次世代型シティバイクの魅力を、ぜひ自分自身で体感してみてはいかがでしょうか。


バンムーフ

問い合わせ先/バンムーフ・ジャパン
www.vanmoof.jp