複雑時計の聖地とされるスイス・ジュウ渓谷の名門にして老舗のメゾン、ジャガー・ルクルトから魅力的なニューモデルが登場。角形の「レベルソ・クラシック」では手巻きが復活。丸形の「マスター」に新色のカラーダイヤルが登場するなど、注目すべき新作腕時計をご紹介しましょう。
スイス・ジュネーブからクルマで1時間ほどにあるジュウ渓谷(ヴァレ・ド・ジュウ)は、標高約1000m。かつては冬になると深い雪で完全に閉ざされたといいます。そんな地域で長く育まれてきたのが時計製造であり、なかでもジャガー・ルクルトは「複雑時計の聖地」といわれる名声をリードしてきました。
同社の腕時計としてまず名が挙がるのは、回転式機構を備えた角形の「レベルソ」です。またオーソドックスな丸形に自社製の高性能ムーブメントを搭載した「マスター」のコレクションも、定番として安定した人気を誇っています。「レベルソ」と「マスター」、ふたつのコレクションから登場した、注目すべき新作をご紹介しましょう。
革新的な技術力により、「小さく・薄く」を可能に。
1833年に創業。ただし、180年以上にもおよぶ歴史の最初に表記されている製品は時計ではありません。それこそがメゾンの基本理念を象徴しているといっても過言ではないでしょう。
「ミリオノメーター」。1844年に開発された1/1000㎜を正確に測定できる世界初の機器です。それによって超精密な部品製作が可能となり、さまざまな複雑機構を生み出す原動力になったのでした。懐中時計で培われた高度な技術力は、小さく薄い腕時計の時代になって魚が水を得たように飛躍。メゾンの美学と融合して類い稀な個性に結実します。それが、腕に着けたままでケースを反転できる「レベルソ」です。1931年に誕生した「レベルソ」は、ポロ競技で強い衝撃を受けても風防ガラスが壊れない時計という要望に応えて開発されました。ケースをスライドして裏表に回転する独創的な機構と、直線的なアールデコを継承しながらも英国紳士を想わせる優美な角型デザインが世界的な人気を呼び、たちまちアイコニックピースに成長。風防ガラスと台座が密着しないギリギリの隙間や、ケースを噛み合わせから脱着する際の心地よい感触は、メゾンの原点である精密加工技術の賜といえます。
裏側にもダイヤルを備えた「デュオ」やトゥールビヨンなどの超複雑モデルまでバリエーションを拡大してきましたが、85周年(!)を迎えた昨年から3シリーズに再編成。新しく自動きの「レベルソ・クラシック」が登場しましたが、今年は伝統的な手巻きをも復活させています。
超薄型のケースに秘められた、ムーブメントが魅せる美学。
角形だけでなく、丸形モデルも「マスター」として、やはり多彩なモデルを展開。無駄な装飾を省いて機能性を重視したピュアなスタイルが特徴であり、超薄型ムーブメントを搭載した「ウルトラスリム」シリーズがフラッグシップとなっています。今年はダイヤルの新色として鉱石をイメージしたセレナイトシルバーとアズライトブルーを追加。腕元を華麗に際立たせてくれます。「レベルソ」「マスター」ともに1000時間テストを実施。精度、防水性など6項目をクロノメーターの3倍近い長期間にわたって検査しています。これをクリアした時計だけが出荷されるということも、所有する人に信頼と誇りを感じさせるはずです。
東京・銀座に国内初のフラッグシップ・ブティック
国内初となるジャガー・ルクルトのフラッグシップ・ブティックが東京・銀座の並木通りで昨年6月にオープンしました。新作がいち早く見られるのはもちろん、このブティックだけで販売される限定モデルが時計ファンには魅力です。
伊勢丹新宿店で、新作フェアを開催。
アイコニックピース「レベルソ」から薄型の「マスター」まで、今年の新作が出揃う特別なフェアが伊勢丹新宿店で開催されます。会期は12月13日(水)~12月26日(火)まで。ARを使ったアトラクションで新作など、希少なタイムピースを試すことも。
問い合わせ先/ TEL:0120-79-1833
www.jaeger-lecoultre.com