オーディオテクニカの主力ヘッドホン「アートモニター」シリーズ。精悍なデザインと至純のサウンドで持つ者に高揚感を抱かせる、ハイエンド機「ATH-A2000Z」の魅力に迫りました。
ヘッドホンに求めるもの。それは、アーティストやエンジニアの熱い想いが込められた原音を、そのままに再生する “音質”にほかありません。しかしスタイルに一家言を持つ大人の男たるもの、生活空間で使用するプロダクトはデザインにもこだわりたいものです。そんな大人たちのニーズに適うヘッドホンが、昨冬、オーディオテクニカからリリースされました。音響設計、デザインともに9年ぶりのフルリニューアルを果たした、同社の基幹ブランド「アートモニター」シリーズのハイエンドモデル「ATH-A2000Z」です。原音に迫るクリアで豊穣なサウンド、そして、チタン製ハウジングの力強くも洗練さを湛えたデザインが映える、まさにこだわりをもつ大人にふさわしい1台といえるでしょう。
“日本製”ならではの技術力とセンスを凝縮。
「ATH-A2000Z」について、まず触れなければならないのが格段に向上した音質です。1994年のデビュー時から変わらぬシリーズ伝統のφ53mmハウジングを踏襲しながらも、内部のドライバーユニットはドイツ製パーメンジュール磁気回路や純鉄ヨークを新たに採用。こうした先進のパーツを熟達の技術をもった日本の職人がつくり上げることで、クリアな音質を実現。さらに、剛性に優れたマグネシウム製バッフルが不要振動を抑制し、二重構造ハウジングによって空気のダンピング効果を高め、伸びやかな低音を再現しています。こうした革新的な技術が結実したことで“至純”と称される広がりのある音場が創出され、原音に忠実な“メイド イン ジャパン”ならではの上質なサウンド表現に成功したのです。
高い音質以上に惹かれるのが、「ATH-A2000Z」の男心をくすぐる硬質でスタイリッシュなデザインです。ハウジングには、優れた音響特性と剛性をあわせもち、しかも軽量で身体に負担がかかりにくいチタニウムを採用。メタリックのスタイリッシュ感に加え、ヘアラインフィニッシュを施すことで、より高級感あふれる表情を湛えています。豊かで艶やかな「ATH-A2000Z」の音質を体現するかのような上質さ極まる質感は、ディープなオーディオファンならずとも思わず手に取り、所有したくなる魅力を放っています。
立体裁断によって耳をすっぽりと覆い、強い側圧を与えずにしっかりとした装着感をもたらす低反発素材のイヤーパッド。長時間にわたるリスニングでも強すぎる側圧による不快さを感じることなく、奥行きのある美しいサウンドに思う存分、身を委ねることができます。こうした、細部にまでいたる上質なサウンドを追求する妥協なき姿勢こそ、原音を追求するオーディオテクニカの矜持であり、ユーザーから高く支援されるゆえんなのでしょう。
音とデザインを極めた、プレミアムなつくり。
快適な装着感を提供するうえでもっとも効果を発揮しているのが、モデルチェンジとともにリファインされた、「新3D方式ウイングサポート」パーツです。長さとともに先端の角度も自動に微調整するため頭のカタチを選ばず、ヘッドバンドによる締めつけのない心地よいフィット感を提供。低反発のイヤーパッドとの相乗効果によりボディのウェイトを分散化し、快適な装着感を長時間キープしてくれます。
「ATH-A2000Z」に宿された音質への妥協なき追求はドライバーユニットだけに留まりません。ケーブルは左右両出しタイプで、左右で独立した4芯のアース線構造を採用。導体にはOFC-6NとOFCを組み合わせたハイブリッド導体を使用しています。これにより、さらなる音質の向上を実現。澄んだ高音と輪郭のある中高音、そして、伸びやかで豊かな低音と、全音域が好バランスで構成される“至純”のサウンドを創造しているのです。
伝統の大口径φ53mmドライバーを、革新のパーツと日本の職人による卓越の技術でフルモデルチェンジされた「アートモニターシリーズ」の「ATH-A2000Z」。シリーズにはほかにも「ATH-A1000Z」、「ATH-A900Z」を用意しています。これら3種のヘッドホンは、CDでは拾いきれないという奥深い音源を再現するハイレゾ音源にも対応しているので、上質な音楽体験をこころゆくまで堪能することができます。
音質とデザインどちらも妥協のない新「アートモニター」シリーズ。メイド イン ジャパンならではのていねいなつくりが随所に感じられるこのヘッドホンシリーズは、豊かな音の世界を探求するのに最適な逸品といえるでしょう。(高野智宏)
●問い合わせ先/オーディオテクニカ TEL:0120-773-417 www.audio-technica.co.jp
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