絞りがない「ドロップゼロ」の モダンさが薫る、「カルーゾ」のニューシルエットに注目。

写真:加藤佳男 文:小暮昌弘

 スーツを買うときに「ドロップ」という言葉を耳にしたことはありますか。これは胸囲と胴回りの差寸のことで、数字が大きいほど、細身であることを意味します。この春夏、イタリアの名ブランド「カルーゾ」が発表したのが「ドロップゼロ」、つまり差寸がまったくないジャケットです。オーバーサイズや緩めの価値観が一般的になった現在、日本のユナイテッドアローズが大人の男性に向けて高いクオリティでその傾向を表現したいと発注し、実現したものです。モダンなシルエットと雰囲気は、クラシックにとどまらない「カルーゾ」だから表現できたとも言えます。今季は「ドロップゼロ」が、コートにまで発展。ボリュームのあるシルエットが...

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