美しく正確な時を刻む、究極のクオーツ時計。

文:並木浩一

クオーツの腕時計は1969年、セイコーがはじめて世に出し、腕時計の概念を変えたマイルストーンである。当時、機械式で争われていた精度競争は一気にステージを変え、セイコーは世界を席巻した。  機械式が高級腕時計の市場で復権してからも、「セイコーのクオーツ」の地位は不変である。クルマが買える値段だった最初のクオーツ誕生時と変わらず、最高級クオーツに真正面から取り組めるブランドは数少ない。そのセイコーが今年、プライドをもって登場させた新作がグランドセイコー「SBGV238」だ。究極のクオーツを目指して1993年に開発されたムーブメント「キャリバー9F」の25周年を記念した、特別精度の数量限定...

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