オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」に初登場した自動巻きフライングトゥールビヨンは、アートか珠玉の宝飾か。

文:笠木恵司

トゥールビヨンは、高度な時計技術を駆使した機械仕掛けの精緻な華といえるだろう。テンプなどの調速脱進機構をキャリッジ(カゴ)の中に収納し、これを回転させることで重力が及ぼす影響を平均化。高精度を維持する目的で発明されたが、現代の腕時計ではスモールセコンド(1分間に1回転)も兼ねたアートオブジェとしても高く評価されているのではないだろうか。 それを象徴するのが、ダイヤル前面に棒状のブリッジを持たないフライングトゥールビヨンだ。オーデマ ピゲでは2018年に「ロイヤル オーク コンセプト」で初めて採用。このモデルは手巻きだったが、今年11月に発表された最新作「ロイヤル オーク フライング ...

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