土に触れるほどに、 視野が広がっていく。

農業は生活と密接に関わりながら歩みを進めてきました。たとえば江戸という時代が300年も続いた理由のひとつは、米を年貢として取り立てる仕組みがあったからだと思います。農民は米をつくらされていたけれど、同時に農業は国の礎でもあった。このふたつが両輪として機能していました。戦後、経済優先の農業へと移行していき、礎の部分が揺らいでしまった。こうして残ったのは、「やらされている農業」。農家は疲弊し、産業としての魅力も薄れた印象があります。 そのような流れを経て、いま農業は新たな局面を迎えています。それはやらされているのではなく、「クリエイティブな農業」。農業は社会の礎であると自覚し、主体的に関...

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