自分の在り方と重なった、服のサイクルを題材に。

2014年にファッション・ブランド「パグメント」を立ち上げ活動している大谷将弘と今福華凜。ふたりは、従来のイメージから想起されるようなファッション・デザイナーではない。言うなれば、コンセプトメイカーだ。  彼らのコレクションは、ファッションのみならず、アートまでをも射程に入れた自由な表現で大きな世界観を提示し、発表ごとに形式や内容ががらりと変わる。さらに服はあくまでコンセプトを伝えるためのひとつのツールだという。どういうことだろうか。  彼らのファッションに対する独特な向き合い方をひも解く上で、美大から服飾学校へと学びの場を移したという経緯はひとつの補助線となる。活動のきっかけを大谷は...

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