『スウィング・キッズ』のカン・ヒョンチョル監督が語る、朝鮮戦争+タップダンスで描こうとした悲劇と希望。

文:Pen編集部

『パラサイト』のアカデミー賞4部門受賞に沸いた2020年2月。時を同じくして日本での公開が始まった一本の韓国映画がじわじわと評判を呼んでいる。『スウィング・キッズ』だ。15回にもおよぶダンスシーンはエネルギーがはちきれんばかりにあふれ、同時に朝鮮戦争の悲劇の側面を痛切に突きつける。新型コロナウイルスによる影響で映画館から客足が遠のいている中でも、観た人が突き動かされるように思いを続々とSNSに吐露しているのは無理からぬことだ。 舞台は朝鮮戦争時代、国連軍の管理下にあった「巨済(コジェ)捕虜収容所」。アメリカ人の所長は収容所のイメージアップのため、黒人の下士官ジャクソンに命じ、捕虜のタ...

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