松坂桃李も、この脚本に衝撃を受けた――。政府の不都合な真実を攻める、忖度知らずの『新聞記者』。

文:細谷美香

自国の大統領に批判的なアメリカの実話もの映画を観るたびに、「なぜ日本ではこういう映画が生まれないのだろう?」という不満を感じてきた人も少なくないのではないでしょうか。つくり手側の権力に対する忖度なのか、観る側が政治に関心が薄いと思われているからなのか――。そんな現状を一気に打破するような骨太な作品『新聞記者』が公開されます。 東都新聞の社会部記者、吉岡エリカのもとに届いたのは、医療系大学新設に関する極秘文書。許認可先の内閣府を調べはじめると、キーパーソンである神崎が自殺してしまいます。同じ頃、神崎の外務省の後輩でいまは内閣情報調査室に出向している杉原拓海は、政権を守るための情報操作ば...

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