音楽をつくり、社会に対しアクションを起こす。

文・新谷洋子

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うイベント中止や施設の閉鎖で、文化芸術の関係者が苦境に陥っていた今年3月末。音楽界からいち早く窮状を訴えたひとりが、 篠田ミル だった。「文化は人間が人間であるための存立条件」と語る彼は、クラブやライブハウスが安心して営業を休止できる支援を国に求める運動、#SaveOurSpaceの発起人として奔走した。本業はインディ・バンド、 yahyel(ヤイエル) のメンバーであり、DJとしても活動する。 「僕の場合、ミュージシャンとして自分自身が脅威を感じたというより、小さな町の中にあるハコがいろんなシーンの豊かさを担保しているのに、そういう場所が生き残ってい...

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