Vol.39 アーティストの「痕跡」を収めたアーカイブ・ブックに、想像力が掻き立てられる。

アーティストにとって、自分のアトリエやスタジオは制作活動に欠かせない空間です。しかし、どんなに最適な環境で熱中し邁進したとしても、作家として軌道修正の必要に迫られる局面があるはずです。普段と異なる環境に身を投じ、己の可能性を試したいと思う時、有益な選択肢となってくれるのがアーティスト・イン・レジデンス(滞在制作)ではないでしょうか。 ベルギーにあるアートセンター「AIR アントウェルペン」は、活動の一環としてビジュアル・アーティストを招聘し、滞在制作の機会を設けてきました。アーティストたちはここに3~6カ月ほど身を置いた後、その集大成として作品発表や展覧会を行います。しかし、滞在中の...

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