Vol.18 「普通」であることはネガティブか、ポジティブか?

「デザイン」という言葉から連想する時、なにか斬新なものや、装飾性の高いものを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。問題解決のため、あるいはより優れたものを生みだそうというところから始まった創作が、しだいに手を加えることに拍車がかかってデザインされ過ぎた状態に陥り、結果として実用性が削がれてしまった……といったように、本末転倒の事態に発展してしまった例も少なからず見受けます。いくら目を引くことがあっても、本来そのものがもっている純粋な魅力が薄らいでしまったとしたら、普遍的な価値を損ないかねません。こうなると、せっかくの創意工夫も台無しです。 こうした装飾過剰の傾向が見受けられるデザ...

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