映画『アメリカン・ユートピア』が、トーキング・ヘッズを知らない世代にも響く理由

文:門間雄介

デイヴィッド・バーンによるブロードウェイショーの興奮と感動を記録した映画『アメリカン・ユートピア』が、日本の観客にも同様の興奮と感動を引きおこしている。SNSやネット上の一部の感想を見るかぎり、それは絶賛に近いものだと言っていい。 そういった反応のなかには、バーンのことも、ましてや彼がフロントマンを務めたトーキング・ヘッズのことも知らないという、比較的若い世代のものがまじっている。彼らさえ惹きつける『アメリカン・ユートピア』の魅力とは、そもそもどのような点にあるのか。

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