東西ドイツのデザイン史を振り返る、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムの展覧会

文:河内秀子

"ドイツのデザイン"と言われてまず思いつくのは、バウハウスではないだろうか。バウハウス閉校後、第二次世界大戦を経てドイツは東西に分断された。暮らしの中にあったデザインはそれぞれ、どのような発展を続けていったのだろうか? 東西ドイツ40年のデザイン史を振り返る展覧会「ドイツのデザイン 1949〜1989年 2つの国、1つの歴史」が、ヴィトラ ・デザイン・ミュージアムで開催中だ。 国が2つに分かれたとき、国のアイデンティティを表す紋章や通貨、身分証明書のデザインも2つに分かれ、プロダクトがもつ意味合いもそれぞれ変化した。たとえば西側では車は消費欲を煽るステイタスシン...

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