クラッシュ40周年展で、反体制の志が甦る。

文:宮田華子

多くのミュージシャンが音楽を通して政治的メッセージを発信してきたイギリス。その旗手として知られるのがパンクバンド「ザ・クラッシュ」だ。今年、3枚目のアルバム『ロンドン・コーリング』の発売40周年に当たることを記念し、ロンドン博物館でこのアルバムとザ・クラッシュの活動を回顧する展覧会が開催中だ。 メンバーのメモやギターなど、初公開される私物(100点以上!)が多く、彼らの活動の様子がよくわかる構成。「ロンドン・コーリング(こちらロンドン)」とは、戦時中にBBCが占領地向け放送で使った呼びかけの言葉。当時の社会を「戦時下」に例え、音楽に政治色を強く導入した作品として、いまなお語り継がれる名...

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