コーヒーとドーナツがつないだ、喫茶店と家族の70年の軌跡。

文:今泉愛子

【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】 コーヒーとドーナツが名物で、京都で愛されてきた喫茶店「六曜社」。その店と家族の歴史をたどる。満州で知り合った奥野實・八重子夫妻は、1950年に河原町で創業。現在、そこは「六曜社地下店」として三男夫婦が店に立ち、夜は長男がバーとして営業する。68年から始めた1階の六曜社は、孫が引き継いだ。90歳でも店に立った八重子、コーヒー豆の自家焙煎を始め、音楽家としても活動する三男、他店でも働いた孫……。一族の喜怒哀楽が詰まった店は、いまも営業を続けている。 南米発祥の野外グリル料理を、4人の達人が基本から指南。 西南戦争、水俣裁判...

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