没後20年、ルーシー・リーの感動を目撃! 完成された陶器、そのフォルムと色の基軸を辿る。

20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リー。彼女のつくり出す作品は、はっとするほどの鮮やかな青や花弁のように優しいピンクといった釉薬の美しさとともに、生き生きとした掻き落としの模様が見る者を魅了します。 1995年にこの世を去ったルーシー、没後20年となった昨年から、200点もの作品が日本全国を巡回しています。その回顧展の最終会場となるのが、静岡市美術館です。 ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれ、やがて大戦を迎えイギリスに亡命したルーシーは、ロンドンの小さな自宅で、半世紀以上にわたり制作を続けました。展覧会では、ろくろに魅了されて作陶を始めた時期の簡素なフォルムや、釉薬へ...

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