大人気のブルーノ・ムナーリ展がいよいよ最終の巡回地へ。世田谷美術館の展覧会をお見逃しなく。

文・はろるど

日本でも、絵本などを通して広く知られているイタリアの美術家ブルーノ・ムナーリ(1907~98年)。絵画や彫刻の他、造形教育など幅広い分野で業績を残したムナーリの本格的な回顧展が世田谷美術館で始まりました。 ムナーリは傑出したアイデアマンです。『役に立たない機械』はモビールの先駆け。『おしゃべりフォーク』はフォークの歯を折って、人の手のジェスチャーに見立てたもの。絵本は、ページに穴を開けるなどしてページそのものを表現の媒体に。さらに『旅行のための彫刻』という、小さな紙を折り畳んだ彫刻も考案。旅先へもち運べる彫刻という、なんとも楽しいアートです。「開かれた、動きのある、軽みを持った芸術」...

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